出生直後の新生児の健康状態を判定する方法「アプガースコア」を開発した、アメリカの女性医師バージニア・アプガーの伝記絵本だ。
幼い頃から医師になることを志し、勉学に励むが、女性が自由に職業を選べなかった時代背景、高額な医科大学の学費、世界恐慌による医療需要の低下など、さまざまな壁が立ちはだかる。それでも強い意志を貫き麻酔科医として働き始めたバージニア。その後、出産現場に立ち会った彼女は、出産直後にうまく呼吸ができず亡くなってしまう赤ちゃんが少なくない現実を目の当たりにし、「アプガースコア」の開発・導入に挑戦する。
数々の逆境を乗り越えながらも、挫折を経験したバージニアの歩みを読んでいると、不思議と勇気が湧いてくる。夢を持っている子も、そうでない子にも読んでほしい。