「業務負担の軽減」と「新しい学びへの対応」をICTソリューション「tomoLinks」の活用で一気に解決

【協賛企画】
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
教育新聞ブランドスタジオ

 学校の「働き方改革」の推進が叫ばれているが、文科省の調査結果を見ても、多忙さは解消されていない。一方で、「主体的・対話的で深い学び」や「個別最適な学び」など、現場は新しい学びへのシフトチェンジが求められている。限られた人員の中で、変革を進めていくにはどうすればよいか。ICTソリューション「tomoLinks」(トモリンクス)を活用し、その実現を図る自治体の取り組みをレポートする。

「日々の連絡」「朝の業務」から「授業」「学習指導」まであらゆる業務を効率化

 帰りの会で教員が電子黒板にその日の連絡事項を映し、宿題や時間割、持ち物の連絡をスムーズに行う。

 茨城県水戸市の学校では、コニカミノルタジャパン株式会社のICTソリューション「tomoLinks」が導入されたことで、連絡帳に関する業務が大幅に効率化された。従来、児童生徒が紙の連絡帳に連絡内容を書き写し、教員がそれを全員分チェックするという日々の業務や、児童生徒の下校後に連絡内容に変更が発生した際の電話連絡が負担となっていた。「tomoLinks」を導入後は、教員は連絡内容を「tomoLinks」の連絡帳に記入して送信することで、その日の連絡内容や配布プリントデータを保護者に送ることができ、効率的・確実に連絡ができるようになった。さらに、急な予定の変更が発生した場合や、帰りの会で伝え忘れた内容があった場合にも、手軽に修正や追記を行い再度連絡することができることが非常に助かっているという声も多い。

「tomoLinks」では、保護者からの欠席連絡が画面上から一目で分かる
「tomoLinks」では、保護者からの欠席連絡が画面上から一目で分かる

 また、朝の業務が大幅に効率化された学校もある。「tomoLinks」の連絡帳機能により、保護者からの欠席連絡が全てデジタル化されたからだ。以前のように、職員朝会の前後に保護者から電話が入り、授業準備が滞ることが少なくなかったと多くの教員が話す。欠席の連絡とともに折り返しの電話が必要かどうかも送られてくるため、余計な対応で時間が取られることもない。改善される業務は連絡業務だけではない。「tomoLinks」には「こころの日記」という機能があり、子供がその日の気持ちを「うれしい」「ふつう」「かなしい」などから選んで送ったり、相談ごとを書いて教員に送ったりできる。そうした情報や各種学力調査の生活面でのデータなども得ながら、子供の実態に合った授業や学級経営をすることが可能になる。

 今年4月、文科省が公表した「2022年度教員勤務実態調査の結果(速報値)」を見ると、6年前に比べて「学校行事」や「成績処理」の時間が減少した一方で、「朝の業務」「授業」「学習指導」の時間は増加している。「授業」「学習指導」の領域では、AI技術を利用した学習データの活用に注目が集まっている。tomoLinksでは学習ログデータをAI分析する「先生×AIアシスト」と、授業を撮影したビデオから授業内容をAI分析する「授業診断」、また関連サービスとして多言語間の会話をAI翻訳する「KOTOBAL」も提供されている。これらの最先端技術を利用した業務の効率化を紹介しよう。

既存の学習データを活用して、業務に新たな負担をかけずに「個別最適な学び」を実現

 文科省の調査結果を見ると、「教諭」の平日の在校時間が1日10時間を超えるなど、学校の多忙さは変わっていない。このような状況がある中で、昨今は「主体的・対話的で深い学び」からの授業改善、「個別最適な学び」へのシフトが求められているが、現場からは「多忙さが解消されない状況で、対応するのは難しい」との声も聞こえてくる。確かに、「個別最適な学び」の実現には、児童生徒一人一人の学力や特性、興味関心などを把握する必要があり、そのための情報を収集・分析するとなると、膨大な時間が必要となる。

コニカミノルタジャパン株式会社の松末育美氏
コニカミノルタジャパン株式会社の松末育美氏

 こうした学びの変革を進めるにあたり、大きな武器となるのが「tomoLinks」の「先生×AIアシスト」サービスだ。「学校での端末活用はかなり進んできましたが、文科省が推進する『教育データの利活用』の面ではまだ十分とは言えません。AIの活用については現場の抵抗感も少なからずあります。そうした実態を踏まえて開発したのが『先生×AIアシスト』です」とコニカミノルタジャパン株式会社DXソリューション事業部ICW事業統括部教育DX事業開発部 副部長の松末育美氏は話す。

 「先生×AIアシスト」は、子供の学力や特性に関わる幅広いデータを収集し、AIが分析をして、一人一人に最適な学習方法を提案してくれる。具体的に、文科省のMEXCBT(全国学力・学習状況調査)のデータ、各自治体が実施する学力調査データ、教材メーカーの単元テストの点数などをAIが分析し、一人一人の子供の単元別の到達度やそれに基づく「振り返りポイント」、成績予測、おすすめの教材などをはじき出す。それらの情報は「教員向けダッシュボード」や「児童生徒向けダッシュボード」で確認でき、指導の工夫改善や学習の充実に役立てられる。つまり、「個別最適な学び」を実現する上で必要なエビデンスが、ほとんど時間をかけずに入手できることになる。

教員向けダッシュボードからは、学級全体と個人の両方で、単元別の学習状況を把握できる
教員向けダッシュボードからは、学級全体と個人の両方で、単元別の学習状況を把握できる

授業映像をAIが解析し、授業の振り返りや授業力向上をサポート

教室上部のカメラから教員や児童生徒の動き、発話量などのデータを取得
教室上部のカメラから教員や児童生徒の動き、発話量などのデータを取得

 「個別最適な学び」とともに、昨今は「主体的・対話的で深い学び」に向けた授業改善が求められているが、改善の方向性やポイントを見極めるのは容易ではない。そうした状況も踏まえて開発されたのが、「tomoLinks」の「授業診断」サービスだ。教室の上部に設置された小型のカメラとマイクから、教員や子供の動き、発話量などのデータを取得。AIが解析し、教員と子供の発話比率、挙手人数、視線低下率などが時系列で可視化される。例えば、教員の発話比率が高く、挙手人数が少ない場合は、「主体的な学び」「対話的な学び」の面で、課題があると判断することができる。

教員と生徒の発話の比率が可視化され、教員の発話量が多すぎていなかったかどうかが分かる
教員と生徒の発話の比率が可視化され、教員の発話量が多すぎていなかったかどうかが分かる

 このサービスは「FORXAI」という独自の技術を用いたもので、小売店のマーケティング、介護施設の事故防止などに用いられていたものを教育分野に転用したものだ。同社がカメラやフィルムで蓄積してきた長年の技術を生かしたもので、NHKや民放のニュース番組でも紹介されるなど話題となっている。「このサービスを使ったある学校では、若手とベテランの授業をデータ上で比較した上で、若手教員が場面に応じて自身の発話量を少なくして、生徒同士の意見交流を増やすなどの授業改善を図りました。教員研修がやりやすくなったという声もいただいています」と松末氏は話す。最近は教員養成系の大学においても、学生の授業スキルを高めるためのツールとして活用されているという。

24時間・365日の31ヵ国語対応のAI通訳システムで外国籍家庭対応も容易に

 「tomoLinks」にはビデオ会議システムも搭載されているため、オンラインでの授業や個別指導に活用できる。新型コロナによる一斉休校がほぼなくなった現在は、不登校などで学校に来られない子供への指導で使われており、「AWSのAmazonチャイムというクラウドサービスを基盤としていることもあって、高い安定性を誇ります」(松末氏)という。

 さらに、多国籍言語 AI通訳システム「KOTOBAL」も活用されている。昨今は外国籍の児童生徒が多数在籍する学校も多いが、日本語を話さない保護者とのやり取りも、このツールを活用すればスムーズにできる。翻訳アプリはさまざまなものが出ているが、「KOTOBAL」は行政用語に強く、24時間いつでも使える点で、学校は多様な家庭環境への対応について事前の準備に多くの時間をかけることなく対応できるようになる。

 こうしたクラウドサービスを導入する際、自治体が気にする点の一つはセキュリティ面だが「『tomoLinks』は、MEXCBT の学習ログデータについても、アプリ開発を含む商業的な利用を目的とした個人データの利用を行わないことになっています。教育委員会や家庭からの個人データの削除や解約時のデータ破棄などの依頼があれば、対応可能な形で運用しています」(松末氏)と不安の要素はない。

 「tomoLinks」は現在、約4年間にわたって実証実験を行った大阪府箕面市の他に、佐賀県多久市、石川県羽咋市、兵庫県明石市など多くの自治体で活用が始まっている。「今後デジタル化が進展すれば、教育に関わるデータもますます増えていくものと考えられます。そうしたデータを先生方が有効に活用し、子供たち一人一人に適した指導をしていく上でも、『tomoLinks』を有効に活用してほしいと思います」と松末氏は強調した。

コニカミノルタジャパン株式会社も参加する教育イベント
主催:教育新聞社ブランドスタジオ/特別協賛:アマゾン ウェブ サービス 合同会社
「教育と研究のDXフォーラム」
東京会場 8月24日(木)
午前10時30分~午後5時
TKP新橋カンファレンスセンター

【小・中・高校(K12)トラック】

■10時30分~
ご挨拶・登壇
文部科学省 総合教育政策局 主任教育企画調整官・教育DX推進室長 藤原 志保

■10時35分~11時15分
基調講演
放送大学客員教授 佐藤幸江

■11時15分~12時
パネルディスカッション
「令和の日本型学校教育」構築のためのクラウドへの期待と課題 ~“個別最適な学び”実現に向けて~(仮題)
市川市教育委員会 教育センター 伊勢 太惇
葛飾区教育委員会 事務局 学校教育推進担当課長 江川 泰輔
放送大学 客員教授 佐藤幸江
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

■13時~13時30分
講演
「教育ICT環境のフルクラウド・ゼロトラスト化」
新座市教育委員会

■13時30分~14時
協賛セッション
「教職員の働き方改革を推進し教育の個別最適化を支援する新サービスのご紹介」
キヤノンITソリューションズ株式会社?

■14時~14時30分
協賛セッション
「AI時代に必要なイノベーション人材育成と教育の変化」
ライフイズテック株式会社

■15時~15時30分
協賛セッション
「全国学力調査テストのデータを活用した傾向分析~指導・学習の個性化に向けた新サービスのご紹介」
コニカミノルタジャパン株式会社

■15時30分~16時
講演
「相模原市におけるプログラミング教育の実践~生活や社会の問題を解決する『Alexaスキル』を活用した授業実践~」
相模原市教育委員会

大阪会場 8月28日(月)
午前10時30分~
大阪公立大学 中百舌鳥キャンパス

【小・中・高校トラック】

■10時30分~
ご挨拶・登壇
文部科学省 総合教育政策局 教育DX推進室 室長補佐 稲葉 めぐみ

■10時35分~11時15分
基調講演
「学習データを活用した個別最適な学びと協働的な学びの充実に向けた現状」
園田学園女子大学 人間教育学部 教授 堀田博史

■11時15分~11時55分
基調講演
「校務DXの現状と展望」(仮題)
鳴門教育大学 大学院学校教育研究科 教授
教員養成DX推進機構長 藤村 裕一

■13時~13時45分
パネルディスカッション
「令和の日本型学校教育」構築のためのクラウドへの期待と課題~“個別最適な学び”実現に向けて~(仮題)
枚方市教育委員会 学校教育部教育研修課 主幹 浦谷 亮佑
鳴門教育大学 大学院学校教育研究科 教授
教員養成DX推進機構長 藤村 裕一
園田学園女子大学 人間教育学部 教授 堀田博史
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

■13時45分~14時15分
協賛セッション
「教職員の働き方改革を推進し教育の個別最適化を支援する新サービスのご紹介」
キヤノンITソリューションズ株式会社

■14時15分~14時45分
協賛セッション
「AI時代に必要なイノベーション人材育成と教育の変化」
ライフイズテック株式会社

■15時15分~15時45分
協賛セッション
「全国学力調査テストのデータを活用した傾向分析~指導・学習の個性化に向けた新サービスのご紹介」
コニカミノルタジャパン株式会社

■15時45分~16時15分
講演
「アマゾンエコーを活用した、プログラミング教育について」
枚方市教育委員会 学校教育部教育研修課 主幹 浦谷 亮佑