【商業】真岡木綿の商品を開発 さんフェアとちぎ2024バージョン 栃木県立真岡北陵高等学校

第34回全国産業教育フェア栃木大会【協賛企画】
協賛各社
教育新聞ブランドスタジオ
学校の農場の畑を利用して綿花を育てる/同校画像提供

 本校は栃木県の南東に位置する真岡市にあり、今年で創立117年目を迎える歴史と伝統を誇る専門高校である。元々は農業高校として創立されたが、1994年に学科再編を行い、総合ビジネス科は芳賀郡で唯一商業を学べる学科としてスタートした。

 ビジネスについて学べる学科として地域からの期待も大きく、生徒たちは真剣に勉学に励んでいる。3年時に履修する課題研究では地域と連携した内容を取り入れ、真岡木綿の商品開発に取り組んでいる。真岡木綿は江戸時代には大量に生産されていたが、現在ではほとんど生産されず、幻の真岡木綿と言われている。

 今回、「さんフェアとちぎ2024」での展示・販売に向け、オリジナルの真岡木綿の商品開発に取り組むことにした。

▽商品開発の手順

 ①学校の農場の畑を利用して、種を植え、綿花を育てた。

 ②綿花の収穫をし、摘み取った綿花は乾燥させ、種を取り出して、糸として紡いで機織りをした。

 ③できた布に真岡市の特産であるイチゴを使用し、染色をした。このイチゴは学校の農場で生産されたもので、粒が小さかったり、傷んだりして市場に出せないものを使用した。

 ④染色された真岡木綿を使った小物を考案した。染色された木綿が革との相性が良いことが分かり、益子町の革工房「maharo」さんに依頼し、真岡木綿と革製品のコラボ商品を製作した。

 この革と真岡木綿をコラボさせた商品は一般には販売されておらず、「さんフェアとちぎ2024」だけの限定品である。

 また、展示ブースでは真岡木綿の布に藍染で模様を付け、ポーチにした作品を展示している。模様を付ける作業では、どんな模様になるか、藍染めして広げてみるまで分からない、というどきどき、わくわくの作業となった。完成品をみると生徒一人一人の個性が出ていて、面白い作品となった。

 真岡木綿の商品開発では地域の方々や、校内の他学科の教員や生徒たちに協力してもらった。周りの方々に感謝し、今後もさまざまな真岡木綿の商品開発に取り組んでいきたいと考えている。