本校は長崎市の中心部である風頭地区にあり、近くには坂本龍馬像で有名な風頭公園や亀山社中を有する。
創立は1892(明治25年)年に長崎女子裁縫学校として創設された。その後、時代の流れによって女子校から共学となった2007年に長崎玉成高等学校と校名を変更し現在に至る。
創設者の建学の精神である「実学尊重」を継承しつつ時代のニーズに応えるべく普通科共育コース、調理科、医療福祉科、衛生看護科の4つの学科を有する。
衛生看護課は1966年に創設し、2009年に5年一貫看護師養成課程となった。
今回は、本校の専門課程の小児看護学臨地実習と災害看護の取り組みについて展示させていただいた。
小児医療の中で、子どもは、病気、入院(親との別離も含む)、検査、処置などによる痛みや不安や恐怖を強く持つことが多いと言われている。そこで本校では小児外来実習においてプレパレーションを作成している。
実習期間中の患児を対象とし、子どもの発達段階の特徴と検査や処置による子どもへの影響、家族の思いから、子どもが検査や処置を理解して自主的に受けられるようグループで話し合い、作り上げている。
災害看護の取り組みとしては、専門課程2年生で「災害看護」を学ぶが、昨年よりオープンスクールで、縦割り体験として実施することを試みた。シナリオは災害看護担当教員が作成し、役割を各学年に振り分けることとした。専門課程2年生以外は、事前にトリアージや災害看護の基本的な考えを教授し、放課後を使って、練習を重ね、本番に臨んだ。
参加した在校生は、「災害看護での看護師の役割や責任を強く感じた」や「将来はDMATになれるように頑張っていきたい」などの声が聞かれ、座学を学ぶ学年だけでなく看護科生徒の災害に対する認識のきっかけとなり、また、縦のつながりに良い影響を持つ機会となった。