【家庭】生活デザイン科「保育と福祉の学び」 少子高齢社会で活躍できる人材の育成 岡山県立瀬戸南高等学校

第34回全国産業教育フェア栃木大会【協賛企画】
協賛各社
教育新聞ブランドスタジオ
介護技術演習とこども園実習/同校画像提供

 本校は、1926(大正15)年に岡山県瀬戸実業学校として創立され、1984年に現在の岡山県立瀬戸南高等学校となり、来年度100周年を迎える。現在、生物生産科・園芸科学科・生活デザイン科の3科11クラスがある。「創造・自律・友愛」を校訓とし、「いのちと心の教育で人づくり」を学校教育目標にそれぞれの学科の特色を最大限に生かし、地域に開かれた学校の名のもと、在校生はさまざまな学習活動に取り組んでいる。

 農業高校だった本校で、本学科は1984年に前身にあたる家政科が新設され、2003年の学科改変に伴い「生活デザイン科」となった。新設当初から2年生で保育類型と福祉類型の2類型に分かれ、時代の要求に応えるものとして特色を持たせてきた。県内の他の家政系の学科は被服や食物分野に重点を置いているところが多いが、本学科は独自の類型を歩み出した、県内でも唯一無二の学科であると言える。

 保育類型では、子ども・保育の知識や技術を学び、保育実習や保育検定などを通して実践力を身に付けている。また、子どもについての理解を深めるほか、子どもたちを取り巻くさまざまな問題についても考えを深め、より良い保育の在り方を学んでいる。福祉類型では、社会福祉に関する基本的な知識や技術を学び、2年生で介護職員初任者研修を修了している。3年生では、認知症サポーター養成講座、難病基礎課程1.を修了し、高齢社会で必要とされる力を校外の施設実習を通して身に付けている。障害者理解の観点から外部講師による手話や点字といったコミュニケーション方法も学習している。このように2つの類型で、将来の少子高齢社会で活躍できる人材を育成している。

 今回の産業教育フェア栃木大会では、それぞれの類型の活動の様子を展示する。保育類型では課題研究の成果や保育園実習で活用した手作りの作品を展示し、福祉類型では介護技術の学習のまとめや手話・点字の学習の成果を展示する。