実証実験(2021~2022年、熊本市立小中学校3校1,000人以上対象)からパイロット事業(2022年6~12月、同市立高校1校約580人対象)を経て導入となり、さらに全国に導入拡大を目指している。
文科省の通知「児童生徒の自殺予防に係る取組について(2023年(令和5年)7月10日)」によれば、令和4年の児童生徒の自殺者数は514人と過去最多。令和5年の児童生徒の自殺者数も1月から5月までの暫定値で164人(2022年同期間:190人)という状況にある。
18歳以下の自殺は学校の長期休業明けにかけて増加する傾向があり、9月1日に児童生徒の自殺者が顕著に多い年もある。夏休み明けは特に家庭環境の変化や友人関係のトラブルで悩む児童が多く、児童生徒の心の状況を入念にウォッチすることが欠かせない。
しかし教育現場からは「子供たちのSOSは年々表面化しづらくなっており、すくい上げるのが難しい」との声が聞かれる。
このような子供たちの悩みをいちはやくキャッチするSOSコミュニケーション支援システムが『kimino micata』だ。
ウェブベースのシステムであり、インターネット環境があれば、タブレットやPC、スマホからシステムへアクセスし回答が可能。設問はいじめだけでなく、ネグレクトや性的虐待、心の健康などを包括的にカバー。紙のアンケートと比べ瞬時に集計することができるため、教員の負担も軽減できる。
小学校低学年・中高学年から中学生、高校生など理解度に応じて分かりやすい言葉での質問が可能。設問は英語・日本語に切り替え自由のため、外国籍の児童生徒にも使いやすい。
教室で回答を隣の子に見られたりせず、安心できるところでゆっくり答えられるため、児童生徒が本音を書きやすいというメリットもある。
また児童生徒はシステム上で養護教諭にいつでも 直接SOSメッセージを送ることができる。アンケート実施時に限らず日常生活を通じて児童生徒の悩みにアクセスでき、事態が深刻化する前の早い段階でいじめの兆候をつかむことを可能にする。児童生徒だけでなく、教員・保護者にとって大きな安心につながるだろう。
心の健康を包括的にカバーできる『kimino micata』。子供たちが声を上げやすい環境づくりとウェルビーイング向上に貢献する。子供が安心して生活できる社会の実現につながる画期的なシステムといえるだろう。
株式会社Guardian
SOSコミュニケーション支援システム『kimino micata』