2019年度から小学校教員養成課程に外国語(英語)のコアカリキュラムに応じた教育課程が置かれるようになり、「外国語の指導法」と「外国語に関する専門的事項」の2つが必修となっている。本書は、後者の「外国語に関する専門的事項」に対応する数少ない教科書である。CLIL(内容言語統合型学習)を通じて、小学校の英語の授業に必要な〝実践的な英語運用力〟と〝英語に関する背景的知識の習得〟を目指す。
読む・聞く・話す(やりとり、発表)・書くという英語の活動を通して、英語の基本的な知識(音声・語彙(ごい)・文構造など)の他、現代の英語の役割、第二言語習得論、異文化理解、児童文学などを学び、教育学部生に求められる資質・能力の育成を目指す。
UNITは15個で構成され、音声を確認するための二次元バーコードも付いている。最後の2章「クラスルーム・イングリッシュとTeacher Talk」と「Small Talk」では特に、声に出して慣れ親しむことが大切となる。受講者同士で練習してアドバイスし合う活動を通して、仲間とともに成長する協働的な学習を体験する場としても活用できる。限られた授業時数で効果的に利用するために、各UNITの最後の「Mini Lectures」は、事前・事後の学習課題として使用するのがお勧めだ。外国語活動、外国語科の授業に自信をもって挑むために必要な知識、技能の習得に本書を役立ててもらいたい。