危機発生時!学校からの説明は? しっかり伝わるメッセージ文例70(メール・プリントから電話・対面まで)

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教育開発研究所
教育新聞ブランドスタジオ
木間東平 編 2310円

 学校は公教育を行う機関であり、トラブルが発生した際には保護者や地域に向けての説明責任が存在する。対応できなければ、保護者との信頼関係に亀裂が入るだけにとどまらず、炎上騒動に発展することも珍しくない。本書では、小中学校の校長を務める20人以上の執筆者が、さまざまな事態が起きた時に学校側が発信すべきメッセージを記す。

 具体的には、見開きページで各ケースに対応した文例や留意点がまとめられている。辞書を引くように使用でき、本文の内容を参考にしてメールやプリントを作成することも可能。教師のかゆいところに手が届く、教育現場の即戦力として期待できる。本書で取り上げられているケースが多種多様であることは特筆すべき点だ。序盤は熱中症や感染症、集団食中毒といった緊急時における対応策が並ぶ。盗撮によって教師が捕まった場合の発信についても触れられており、守備範囲は非常に広い。

 終盤には、通知表に関する保護者からのクレーム、「子どもが公園で騒いでいる」という近隣住民からの苦情など、学校外からの声に関する対処法も登場。一筋縄ではいかないケースに教師が頭を悩ますことを減らせるはずだ。

 不測の事態に備えて、本書の内容を事前に教師全員に共有しておけば、過剰な不信感を向けられることは防げる。学校の信頼度を高めることにもつながり、教師が働きやすい・辞めにくい環境を醸成することもできるだろう。