(一社)日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)主催の「2024年度 教育DX推進フォーラム」は2月27、28の両日、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センター・カルチャー棟で開催される。テーマは「教育DXで実現するみらいの教育」。後援は文部科学省、総務省、経済産業省、東京、神奈川、千葉、埼玉の各都県教育委員会、全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全国特別支援学校長会、ICT CONNECT21など。
さまざまな分野でDXの推進が叫ばれる中、教育活動においても、児童や生徒の学びの変革はもとより、教員の指導や働き方の変革も求められている。GIGAスクール構想もセカンドステージに入り、1人1台端末の充実した教育ICT環境やクラウド活用をもとに、教育DXの推進が課題になってきている。今回のフォーラムでは、各分野の識者による、基調講演やパネルディスカッション、セミナー、多数のICT活用の実践事例発表など、教育現場でのICT活用に取り組む教師にとって有益な情報が多数提供される。企業による最新の教育コンテンツやシステムなどの展示も行われる。プログラムは1日目/9時45分~17時30分まで、2日目/10時~17時まで。各日の主な内容は次の通り。
【2月27日】
▽基調講演「GIGAスクール構想が拓く教育の未来」寺島史朗文部科学省初等中等教育局学校情報基盤・教材課長(10時40分~11時40分)。
▽模擬授業「情報活用能力ベーシックを活用した授業づくりワークショップ(中学校)」コーディネーターに秋元大輔千葉県船橋市立宮本小学校校長、コメンテーターに前田康裕熊本大学大学院教育学研究科特任教授、授業者に郡司直孝学校法人桐蔭学園中等教育学校専任教諭(13時30分~15時)。「小学校道徳科・ICT利活用の授業及びAI活用の校務DX支援」授業者に東京都千代田区立お茶の水小学校田部久美子氏、指導助言者に浅見哲也十文字学園女子大学教授(16時~17時30分)。
▽パネルディスカッション「Next GIGA・生成AI時代の情報モラル・デジタルシチズンシップ教育」コーディネーターに藤村裕一鳴門教育大学大学院特命教授、パネリストに梶本佳照新見公立大学特任教授、榎本竜二元東京女子体育大学准教授、西田光昭千葉県柏市教育委員会教育研究専門アドバイザー(13時10分~14時40分)。
▽セミナー「ICTの活用が進むアカウント運用のコツ」五十嵐晶子合同会社かんがえる代表(10時40分~11時40分)。「校務DXの推進とGIGAスクール環境での学び~愛知県春日井市での取組から~」水谷年孝春日井市教育委員会教育研究所教育DX推進専門官(14時~15時)。「『第14回教育用コンピュータ等に関するアンケート調査』結果報告」井上義裕(一社)日本教育情報化振興会国内調査部会部会長(14時50分~15時50分)。「ICT利活用における校内研修の改革と教師の学び方改革」前田康裕熊本大学大学院教育学研究科特任教授(16時~17時)。「子供一人一人を主語にする複線型の授業づくり」高橋純東京学芸大学教育学部教授(16~17時)。
▽ICT夢コンテスト表彰式(12時~12時40分)。
▽ICT夢コンテスト受賞実践事例発表(13時~14時、14時50分~15時50分)。
【2月28日】
▽特別講演「AIネイティブ世代の可能性を引き出す教育とは」讃井康智ライフイズテック株式会社取締役CEAIO(10時30分~11時30分)。
▽パネルディスカッション「情報活用能力育成の肝は何か~情報活用能力ベーシックを視野に入れて~」コーディネーターに中川一史放送大学学園/放送大学次世代教育研究開発センター長、パネリストに小林祐紀放送大学教養学部准教授、佐藤幸江放送大学客員教授、稲垣忠東北学院大学文学部教授(11時30分~13時)。「これからの学びと教育DXの環境づくり―学習者中心、探究、デジタル・シティズンシップが変えるもの―」コーディネーターに大江香織(一社)日本教育情報化振興会教育ICT課題対策部会部会長/(株)ハイパーブレイン取締役、パネリストに豊福晋平国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主幹研究員/准教授、松本博幸千葉県印西市教育委員会教育DX専門官、野本竜哉EduOps研究所代表(13時20分~14時40分)。
▽統括パネルディスカッション「教育DXで実現するみらいの教育」コーディネーターに山西潤一(一社)日本教育情報化振興会会長、パネリストに寺島史朗文部科学省初等中等教育局学校情報基盤・教材課長、北市康徳石川県加賀市教育委員会事務局局次長兼学校指導課課長、中村めぐみつくば市立みどりの学園義務教育学校教頭(15時~16時30分)。
▽セミナー「Next GIGA時代の教員養成DX」コーディネーターに藤村裕一鳴門教育大学大学院特命教授、パネリストに佐古秀一鳴門教育大学学長、藤原伸彦鳴門教育大学セルフデザイン型学習支援センターセンター長、宮下晃一鳴門教育大学遠隔教育推進センターセンター長、曽根直人鳴門教育大学情報基盤センターセンター長(10時30分~11時30分)。「日本の教育と生成AI」坂本良晶Canva Education Senior Manager(11時50分~12時50分)。「実践事例から学ぶ生成AIの活用方法」安藤昇青山学院中等部講師(13時~14時)。「国民的素養としての『情報I』」鹿野利春京都精華大学教授(13時40分~14時40分)。
▽ICT夢コンテスト受賞実践事例発表(12時~13時、14時~15時)。
詳細は専用サイトを参照。
2024年度 教育DX推進フォーラム 「教育DXで実現するみらいの教育」
一般社団法人 日本教育情報化振興会 会長 山西 潤一
日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)では1年間の活動の総決算として、「教育DXで実現するみらいの教育」をテーマに教育DX推進フォーラムを開催させていただきます。さまざまな分野でDXの推進が叫ばれる中、教育活動においても、児童や生徒の学びの変革はもとより、教員の指導や働き方改革も求められています。社会のインフラになりつつあるAIの教育利用も進み、昨年12月には文部科学省から生成AIの利活用に関するガイドラインの改訂が公表されました。児童生徒の学びへの活用はもとより、教師の教育業務への活用などがますます進むと考えられます。
このような状況を鑑み、文部科学省初等中等教育局学校情報基盤・教材課長の寺島史朗氏よる「GIGAスクール構想が拓く教育の未来」と題する基調講演ほか、これからのAIの教育への利活用を考える特別講演やセミナー、総括パネルディスカッションなど、第一線の専門家による内容豊富なフォーラムです。会員企業による最新のICT関連製品の展示なども多数行われ、授業づくりや校務改善に役立つシステムや教材コンテンツを直に体験できる良い機会です。多数の皆さまのご参加を期待しています。