横浜市立大鳥小学校教諭
これまで幾つかのメンタリングの事例をご紹介してきましたが、その取り組みは実際にどんな効果をもたらしたのでしょうか。....
教職大学院を修了した後、現場でメンタリングを広めたいという思いをなかなか実現させることができませんでした。最大の原因は、時間の捻出です。児童の下校後は会議が多く、若手教員も時間の余裕がないのが現実でした。メンタリングは対話を通して気付きが生まれたり、深まったりしていくので、ある程度の時間は必要になります。
A教諭の成長する姿をきっかけに、職場のメンタリングへの関心が少しずつ高まっていきました。ある時、「C教諭にもぜひメンタリングしてほしい」と依頼を受けました。C教諭は小学校教員1年目の臨時的任用職員であり、初任研などの公のサポート体制はなく、学年主任が中心となって指導していました。私は「C教諭の力になれるなら」とメンタリングを行うことにしました。
本連載の第6回の一連のメンタリング後、メンティには新たな気付きが生まれました。それは、手だての有効性こそ認識できたものの、1時間の中で支援することの難しさがあるということ、つまり予想以上に子どもが活動に時間を要したのです。
今回は、1対1メンタリングの4つのプロセスの③「課題解決の方法を見いだす」④「やってみる」の部分をご紹介します。1対1メンタリングでの対話の様子
ここからは1対1メンタリングの具体的実践をコルブの経験学習理論(第4回参照)に沿ってご紹介します。 メンタリングでは、メンティ自身が課題に感じたことに沿って今後の手だてを考えていく
今回は、1対1メンタリングの一連の流れをご紹介します。 私はメンタリングを教職大学院の授業で学んだコルブの「経験学習モデル」(図参照)に基づいて実践しました。
ここからは、私が取り組んだ9カ月のメンタリングの実際をご紹介したいと思います。 A教諭は、学級担任2年目で、いろいろと学びたいという気持ちがある様子でした。そのサポートができたらと思い、メンタリングの打診をしたところ、二つ返事で「お願いします!」と言ってくれました。メンタリングでは課題意識を持って臨んでほしいと考えていたので、次の二つのことに取り組みました。
1対1の「メンタリング」とはどのようなものなのでしょうか。私は、教職大学院の授業で初めて「メンタリング」という言葉に出会いました。皆さんももしかすると、どこかで耳にされたことがあるかもしれません。
「自分自身の課題と向き合う良い機会になりました。自分で解決方法を考えて、できることの中で取り組みを決めていけるので、実践しやすかったです。一生懸命考えた授業は、自分もやっていて楽しいなって思いました」
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください