プログラミングを習いたいという需要は、幼児まで低年齢化している。「さすがに幼児には難しいのでは…」と思うかもしれないが、そうでもない。ScratchJr(スクラッチジュニア)、Viscuit(ビスケット)、Springin'(スプリンギン)、レゴSPIKEベーシックなど、対象年齢が4~5歳からのプログラミング教材もたくさんある。
Google、Amazon、Facebookの創設者が、幼少期からプログラミングに夢中になっていたと本連載の第1回で述べた。しかし、私はプログラミングを学んだ子供たちが億万長者になることを望んでいるわけではない。世の中を住みやすくしたり、楽しくしたりするシステムやソフトウエアなどを作る人になってくれたらうれしいと考えている。
プログラミングの構文を理解したことで、プログラミングをマスターしたような気持ちになってしまう人がいる。私も学生時代、そのように思ったことがある。コンパイルエラーが出てもすぐに直せるようになると、プログラミングをマスターしたような気持ちになってしまうものだ。
文科省が推進しているSTEAM教育は、実社会に即した教育手法として注目されている。STEAM教育では、Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Arts(アート)、Mathematics(数学)を統合的に学習する。
昨年の東京オリンピックを見て驚いたことは、楽しそうにプレーしている選手が多いことだ。数十年前のオリンピックでは、日の丸を背負った選手がガチガチに緊張している姿を見ることが多かった。しかし、現在は「自分のために楽しんでプレーするべき」という考えが主流になっている。
優等生タイプの子は、なかなか手が進まないことがある。少しのヒントだけを与えて自由にプログラムさせようとすると、長く考え込んでしまう。間違えることを怖がっているようにも見える。
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