前回、子どもたちの非認知能力を伸ばすために、まずは総称されている非認知能力そのものの解像度を上げることを提案しました。また、評価の難しさについても触れました。その上で、今回は非認知能力を伸ばすためのより具体的な提案をしていきたいと思います。
私は幼保こども園の幼稚園教育目標や保育目標、小中高校の校訓や学校教育目標、目指す生徒(児童)像などを踏まえて、非認知能力と総称されている力を次の3つのグループに整理することにしました。①自分と向き合う力 自分がマイナスの状態になったとしても、元の自分へ戻すための力 例:自制心、忍耐力、回復力(レジリエンス)など
少しマニアックな話になりますが、「非認知能力」はアメリカの経済学者たちによって生み出された言葉だと言われています。そのため、前回解説した心理学や脳科学の「認知」とは、意味合いが異なってしまったわけです。1970年代以降、この「非認知能力」という言葉は、学力に偏ったアメリカの教育政策に対する経済学者たちの提言の中で使われていたそうです。
私が「非認知能力」という言葉と出合ったのは、今から10年ほど前でした。自分がこれまで全力で取り組んできた小学生の学童保育(放課後児童クラブ)や大学生のキャリア教育が目指すところを一気通貫してくれた言葉。正直、そのように思いました。しかし、当時はこの言葉を使っている方は非常に少なく、いかに分かりやすくお伝えできるか検討に検討を重ねたことをよく覚えています。
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