ICEモデルとICEルーブリックは表裏一体の関係にある。ICEモデルは学習方法で、ICEルーブリックは評価方法であるが、ICEルーブリックは指導にも使えるのが最大の武器である。領域ごとに評価でき、質的評価を可能にするからである。ICEルーブリックが画期的なのは、評価規準の記述表があらかじめ学習者に周知される点である。もちろん、点数配分は教員が決める。
前回、これまでのルーブリックによる評価には限界があると述べた。評価規準の記述に使われている表現は「十分」「ある程度」「ほとんど」「あまり」など曖昧であり、レベル評価にとどまっているためだ。この場合、絶対評価と相対評価のどちらを用いるかという問題もあり、教員を悩ませている。その問題を解決するのがICEルーブリックだ。
新学習指導要領をはじめとする国の方針の影響もあり、日本でもルーブリックが活用されるようになってきた。これまでのような教員による密室での一方的な評価から、ルーブリックの評価規準を用いて学習者と共有する、より客観的な評価が可能になった。しかし、ルーブリックによる評価には限界がある。
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