若者の「指示待ち人間化」が指摘されるようになって久しいが、その点について京都大学総合博物館の塩瀬隆之准教授は「学校でも家庭でも、自分で選ぶ機会が少ないことのツケが出ていないか」と警鐘を鳴らす。子どもたちが社会に羽ばたき、自らの人生を生き抜くために存在するはずの学校が社会と乖離してしまった場合に、どのように埋めていけばよいのか。(全3回の最終回)
「正解のある問題にしか向き合っていないから、本当の対話が生まれづらい」と学校現場の課題を指摘する京都大学総合博物館の塩瀬隆之准教授。これまで、中高生や教員に向けて、問いや対話をテーマにしたワークショップを数多く手掛けてきた。「対話について、多くの人が勘違いしている」と指摘する塩瀬准教授だが、なぜ学校では本物の問いや対話が生まれづらいのだろうか。学校現場が気付かないうちに陥りがちな固定概念と、児童生徒が学びを深めるメソッドについて聞いた。(全3回の2回目)
理想の学校は学びの選択肢がたくさんある『バーバパパのがっこう』――。今年4月に開校した不登校児専門の学校・岐阜市立草潤中学校の除幕式で、こんなスピーチが反響を呼んだ。発言の主は、京都大学総合博物館の塩瀬隆之准教授。全国の学校で講演会やワークショップを実施し、「好奇心の前には皆平等」をモットーに、子ども主導の学びの必要性を訴えている。(全3回の1回目)
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