今回は、デジタル上の読みと紙上の読みの違いについて見ていきたいと思います。実は、「読み」とは非常に複雑な認知プロセスです。文字と単語のマッピングを行う解読のプロセスも読みの一部ですし、単語や文法知識を使うことや、背景知識を基にしながら意味を構築するプロセスも読みの一部です。
日本でも本格的にデジタル教科書が学校教育で使用されることになり、デジタル上での読解や学習は、これまでの紙を媒介としたものとは違うのかという点に、多くの人が興味を持っているのではないかと思います。今回は、デジタル本・教科書がそもそも従来の紙の本や教科書と比べて、どのような特徴を備えているのかを考えてみたいと思います。
学校教育の中でICTを有効に活用していくためには、まず子どもたちの学校外でのICT使用の状況を把握しておくことが大切でしょう。現在の小中高校生の多くは、生まれた時からすでにインターネットがあり、ノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどに囲まれ、YouTubeなどの動画を見て育ってきました。
私たちの生活を巡るインフォーメーション・コミュニケーション・テクノロジー(ICT)は、毎年驚くようなスピードで変化しています。現在の赤ちゃんの多くは、1歳になる前に動画を見たり、タブレット端末に触れたりしています。アメリカに住んでいると、人工知能(AI)と話しをしない日はほとんどありません。
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