前回述べた「論点整理」を踏まえて、各学校段階や各教科・科目等の方向性について専門的に検討するため、2015年8月に「学校段階等別部会及び教科等別ワーキンググループ等」が設置された。情報については、独立して「情報ワーキンググループ」が設けられ、小・中・高等学校で育まれる情報活用能力の育成、高等学校の情報科の改善、必要な方策について議論が行われることになった。
新学習指導要領は、2014年に文部科学大臣が中央教育審議会に「新しい学習指導要領を作ってください」と諮問をしたことから始まる。中教審は、それを受けて教育課程部会で議論し、小中学校は18年に、高等学校は19年に文科大臣が公示する。この間に幾つかのマイルストーンがあり、そこでさまざまなことが決まっていく。
文部科学省に着任してからしばらくして教育課程企画室に呼び出され、「小学校のプログラミング教育についてどう思われますか」という相談を受けた。文科省には、「ライン」とよばれる職員の部門と、教科調査官のように外部からの専門家が勤める部門がある。そういうわけで、教科調査官は何かにつけて職員から相談を受ける。国立教育政策研究所自体が、そのためのシンクタンクとも言える。
私は2015年の4月から文部科学省に、高等学校の情報科担当の教科調査官として勤務することになった。正確には文科省の建物の5階と6階にある国立教育政策研究所に、高等学校情報科の教育課程調査官として勤務することになった。文科省の教科調査官は併任である。
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