本連載ではこれまで、教育DXにはデータ利活用が要であることについて触れてきたが、実際にデータを利活用するためにはさまざまな事項が複雑に絡み合っているため、まずは全体をいったん整理するのが分かりやすい。そこで、階層化という手法を用いて取りあえず整理してみたのが、デジタル庁のロードマップにある、初中教育と高等教育の「アーキテクチャ」という図である。
デジタル庁が示した教育データ利活用ロードマップでは、いつ何ができるようになるかを、2022年までの「短期」、25年ごろまでの「中期」、30年ごろまでの「長期」に分けて具体的に示している。
教育現場には、ICT環境整備が終わったと思ったら、次から次へとICT利活用施策が打ち出され、困惑しているところもあると聞く。デジタル化は段階を踏んで進むものだが、この段階が見えていないと目先のやることに追われ、デジタル化の便利さが実感できない。
「GIGAスクール構想」の下で、学校現場のデジタル化が急速に進んでいる。教師と児童生徒との距離が近くなり、子供たちの学習への興味・関心や理解が見違えるほど進んだといったうれしい事例も多く聞くようになった。一方で、何をするか試行錯誤が続く現場もあれば、使い方さえ分からず、子供たちが取り残されている現場の話も聞く。
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