自閉スペクトラム症(ASD)の人の認知の特徴として、「木を見て森を見ない」傾向があります。木を見る場合も枝葉ばかりに目が行き、幹を見ることができません。これは要点を把握することの難しさにつながります。
人とのコミュニケーションにおいては、「このような状況では相手はどう考えるか」とか、「ここでこう言ったら相手はどう思うか」など、相手の立場に立って物事を考えることが重要です。自閉スペクトラム症(ASD)の子にはそれが難しく、そのためにクラスメートとうまく関われないことがよくあります。
自閉スペクトラム症(ASD)の人たちの対人コミュニケーションの特性として、まず挙げられるのは会話の問題です。話すことはできても、かみ合った会話がうまくできないことが多いのです。例えば、次のような特徴があります。
小学5年生のユウトくんは給食の時間になるといつも気が重くなります。そのクラスでは数人のグループになって給食を食べるのですが、他のクラスメートが楽しそうに話す会話の輪に入れません。話題を合わせることができないのです。また、小学4年生のメイさんはウミウシが大好きです。話題といえばちょっと不思議な海洋生物のことばかりで、クラスに気の合う友達が一人もいません。
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