他者と共に語り合い、さまざまな視点から物事を問い深めていくことが「p4c」の目指している対話です。そうした対話を進めていく上で、最も基本であり、重要なことは、多様な声が共有される場をつくることです。対話の場の「セーフティー」をいかに育むかを考えていく必要があります。
「p4c」の対話は、子どもたちの問いから始まります。問いの根底には「ワンダー」があり、ワンダーを大切に育むことが、対話を駆動する探究心を膨らませていくことにつながると考えるからです。
「p4c」は、名前にphilosophyという言葉が含まれていることからも分かる通り、「哲学」を生かした教育手法です。哲学といっても、思想史を学ぶことではありません。物事をさまざまな角度から捉え、時に私たちの見方・考え方の根底にある「当たり前」を揺さぶりながら、新たな視点で世界を捉えようとする営みを意味しています。哲学を生かした教育にはさまざまなスタイルがありますが、特に米国ハワイ州で発展したものを小文字で「p4c」と表記しています。
「p4c」という言葉をご存じでしょうか。初めてこの言葉を目にする方の中には、3つの文字が記号のように並んでいるのを見て、そもそもどう読めばよいのか困惑する人もいるかもしれません。「philosophy for children」のイニシャルをとったもので、「ピー・フォー・シー」と読みます。日本語では「子どもの哲学」などと訳されています。
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