始まった当初こそ、受講者と授業者の両方から不満が噴出していたオンライン授業ですが、徐々にそのメリットも指摘されるようになってきています。早稲田大学の調査では、春学期において31.8%だった学生の満足度が、秋学期では52.1%に上昇しています(早稲田大学、2021年5月21日発表資料)。
オンライン授業になり、学びの場は教室から自宅に変わりました。当然ですが、オンライン授業は、受講者がそれぞれの自宅で受けることになります。
Zoomがオンライン授業でよく使われる理由の一つに、ブレイクアウトルーム機能の存在が挙げられます。これは参加している受講者を指定した小グループに分ける機能で、グループを組ませての作業やディスカッションなどに使えます。対面授業でもアクティブ・ラーニングとしてグループディスカッションを取り入れる機会が増えてきていますので、それをオンラインでも実現可能ということで、オンライン授業でも多用されています。
対面授業のときは、授業が終わった後に片付けをしていると学生が近寄って来て「先生、ここがよく分からなかったのですが…」と質問をしてくることがよくありました。「分からなかったら授業時間中に質問してほしい」と内心では思いながらも、みんなの前では聞きにくいというのも分かりますので、時間の許す限り説明したり、次回の授業時にフォローしたりしていました。
前回はオンライン授業の音声の問題を取り上げましたが、動画の画質にも配慮する必要があります。オンライン授業ではスライドを画面共有して説明するケースがほとんどですが、画質が著しく悪かったり、文字サイズが小さかったりすると、スライド上の文字が読めないなどの状況が起こります。また、教室で黒板に書いた文字についても、ある程度大きく書かないと読めなくなってしまいます。
発達障害のある人のオンライン授業の困り感の一つに、音声ノイズの問題があります。特に自閉スペクトラム症の人は感覚過敏性を抱えている場合があり、「サーッ」というノイズが混ざっていたり、エコーがかかったような反響音が大きかったりすると、講師の声が聞き取りづらくなり、授業の内容理解に影響することがあります。
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください