本連載ではこれまで、学びを「支える」授業づくりにおける教師の役割について書いてきました。皆さんが既に大事にされていたこともあれば、新しい発見もあったかもしれません。この連載を通して、読者の皆さんが自分なりに「次はこんなことを意識してみよう」「これを大事にしよう」と思うものを見つけたり考えたりすることにつながっていればいいなと思います。
子どもたちが中心となって学習を進められるようにするためには、手取り足取り説明したり、導いたりするのではなく、子どもたちに「任せる」機会を増やす必要があります。子どもたちが自分(たち)でなすがままに学んでいけるようにしたいものです。
「伝える」とは、教師の思っていることや考えていること、大事にしていることなどをきちんと相手に届けるということです。子どもたち一人一人が自律的に学ぶことや追究することを重視すると、「教師は何もしないのか」「教師は何も話してはいけないのか」などと勘違いされることがあります。
「つなぐ」は、一つ一つバラバラになっているものの「間に入ってつながりをつくる」働きを意味します。 もちろん、子どもたち同士や子どもたちと学習材などの間には、自然なつながりがあります。放っておいても、どんどんつながることもあるでしょう。しかし、そのままだとバラバラになってしまうこともあります。
「見取る」という言葉には「見て知る。見て取る」という意味があります(三省堂国語辞典第八版)。とてもシンプルです。想像していた以上にシンプルだったので驚きました。ただ、これくらいシンプルな方がいいなと思います。
「拾う」とは、放っておいたらそのまま捨て去られそうな思いや考えをきちんと受け止めるということです。子どもたちは、学習や生活場面で本当にいろんなことを考えています。その全てを受け止め切るのは、なかなか簡単なことではありません。
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