教員と市民がフラットな立場で教育について自由に意見を交わす場「オモロー授業発表会」には、教職を目指そうとする学生や、若手教員の参加者もいる。教職の魅力を再確認する場としても役立ててほしいと、発起人の久本和明さんは話す。子どもの参加も大歓迎だという。そんな久本さんがいま、変えたいと着目するのは学校と社会の接続、特にキャリア教育だ。2023年には世界50カ国を巡り、その国の教育や文化、生き方や働き方と、人々の幸せとの関係をリサーチしてきたという。
ユニークな授業実践を教員らが持ち寄り、自由に市民と語り合う「オモロー授業発表会」は、市民の力で教育を「楽しく」変えることをモットーとして開かれる対話イベントだ。昨年11月の週末に東京都内で開かれたオモロー授業発表会には、市民が主催者となり約100人が参加。会場スタッフとしてボランティアに駆け付けた会社員の女性は「この時代に教育を何とかしなくては」と参加の動機を語った。こうした思いが、現役教員だけでなく元教員や教員を目指す大学生、教育NPO関係者、保護者など、さまざまな立場の人を結び付けている。
教員や保護者、地域のフリースクール運営者、大学生などが授業実践や思いを発表し、対等に語り合う「オモロー授業発表会」。2023年に関西から始まったこの催しは瞬く間に大きなムーブメントとなって、現在は北海道から沖縄まで全国各地で毎週のように開かれている。発起人の久本和明さんは独自の経営哲学で、アパレルEC販売を手掛ける企業の創業者として知られるが、なぜ教育に関わろうと思ったのか。そのきっかけは、1本の映画にあったという。
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