秋田県の「博士教員」として高校で生物を教えて9年目になる東海林拓郎教諭は、理系だけでなくこれからは文系も含めて、博士教員が増えてほしいと語る。生徒たちの課題研究を充実させていくには、指導者の研究経験の有無が大きいと感じてのことだという。インタビューの最終回では、博士号取得者の進路としての「学校教員」という選択肢について改めて聞くとともに、博士教員として学校教育の充実にかける思いなどを聞いた。
国の方向性として「博士人材の学校現場での活用」が示される中、秋田県立秋田中央高校の東海林拓郎教諭が県の「博士教員」として採用されてから9年目を迎える。もともとは大学の研究職を志していたが、ポストがなく、NPO法人で環境問題の普及啓発や環境教育に取り組んだ後、博士教員として採用されたという。
文部科学省は今年3月にまとめた「博士人材活躍プラン」で「博士教諭」の名称を新設する方針を示し、特別免許の指針を改定するなどして、教員免許を持たない博士人材の登用を推進する考えを示している。現状、博士号を取得しても定職に就けない「博士余り」の問題は、大きく改善されていない。そうした中、秋田県は2008年度に「博士教員」の採用をスタートし、現在は7人が教壇に立っている。その1人、採用9年目の東海林拓郎教諭に、博士教員としてのこれまでの歩み、研究経験が現在に生きていることなどを聞いた。
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