「言語活動の文脈を創発する場」として授業を捉える場合には、教科書も重要であるが、生徒や教師の言語生活の文脈も重要となる。新たな言語活動の創発には、生徒や教師の興味・関心が不可欠だからである。今回着目したいのは、授業中の何気ない会話、すなわち「雑談」によって創発される言語活動の文脈である。
2017年5月22日、英国で行われていた世界的な歌手であるアリアナ・グランデのコンサート終了直後に爆発が起きた。負傷者は120人以上、23人の犠牲者が出るほどの大惨事であった。
昨年末、大学入学共通テストへの記述式問題の導入や英語の民間試験の活用の方針が暗礁に乗り上げるなど、大学入試を巡る動きが迷走していた。 昨年下半期の授業で私は、教育格差の問題を扱っていた。ちょうどその時に、萩生田光一文科相による「身の丈」発言があり、その発言を捉えた生徒の要望から、大学入試改革の是非についても単元の中で扱うこととなった。
前回は「中動態的な授業づくり」を提案した。今回は「中動態的な授業づくり」によって可能となる「創発」について考えたい。 まず「創発」(emergence)とは何か。差し当たりの定義として「参加者の相互作用によって、不確定な領域へと文脈が切り替わること」を「創発」と考えたい。
前回は、言語活動を真に充実したものとするために、「文脈の創発」という視点を提案した。今回は、そのために必要な「構え」について考えたい。まずはキーワードとなる「中動態」を説明しよう。
高校の新学習指導要領の新科目「論理国語」や「公共」の導入に伴って、「言語活動」が再び脚光を浴びている。人々の関心は「活動」それ自体に向きがちだが、本稿では言語活動の「文脈」に着目してみる。
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください