今回は、予習行動の背景要因に注目した調査とその結果を紹介します。この調査は栃木県の公立中学校に通う中学生219人の数学の学習を対象に行われたものです。
今回は、英語学習での予習の仕方と授業の受け方の関連を調べた篠ヶ谷(2010)の調査研究を紹介します。この調査では、公立高校に通う1年生と2年生の計1148人に対し、予習でやっていること(英単語を調べる、自分なりに推測する、分からない部分を人に聞くなど)、授業中にやっていること(ノートにメモする、疑問点をチェックするなど)について回答を求めました。
これまでの学力を巡る議論を踏まえると、今後の教育では、家庭学習を通じて「学ぶための力」を育成しながら、「思考に使える知識」の獲得を目指す必要があると言えます。思考に使える知識とは、個々の知識の根拠や関係が自分の言葉で説明できるくらい、「深い理解」を伴った知識のことです。
連載の初めに当たる今回は、これまで学力に関してどのような議論がなされてきたのかを押さえ、今後の教育の方向性について考えてみたいと思います。
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