体育の授業で教員に背中を強く押され、腰椎椎間板ヘルニアを発症したなどとして、奈良県立高校を今年3月に卒業した男性(18)と母親が4月5日、約660万円の損害賠償を奈良県に求め、奈良地裁に提訴した。
訴状などによると、男性は同校3年だった2018年4月25日、体育の授業で前屈運動をしていたところ、体が硬くうまくできないことを見とがめた男性教員によって、頭が膝に付くまで複数回、強く背中を押されて腰に激痛が走り、5月に椎間板ヘルニアと病院で診断された。
痛みで長時間座り続けることができなくなり、7月に手術したが症状が改善せず、治療のためほとんど登校できなくなり、授業を受けられず、大学入試も断念したなどとしている。現在は予備校の通信教育を受講しているという。
男性は治療費や慰謝料などの支払いを求めて提訴し、奈良市内で開いた会見では、「人生が一瞬にして狂ってしまった。これから先が不安で仕方ない。僕の人生を台無しにした体育教師を許せない。元の体を返してください」と訴えた。
県教委保健体育課は教育新聞の取材に対し、「訴状が届いていないのでコメントは差し控える」としている。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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