コロナで「選択的不登校」48人 さいたま市教委が調査

コロナで「選択的不登校」48人 さいたま市教委が調査
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 さいたま市立学校の通常授業が始まった6月15日から、7月20日までの土日を除く計26日間のうち、新型コロナウイルスの感染予防を理由に一度も登校していない児童生徒は48人に上ることが、同市教委が8月5日までに公表した調査結果で明らかになった。

 同市教委では、感染予防目的で登校しない場合は出席停止扱いにするほか、定期テストを自宅で受験できる手配を進めるなどの配慮をしている。

 調査結果によると、その他の出席停止日数別の児童生徒数は▽1~5日間 277人▽6~10日間 52人▽11~15日間 28人▽16~20日間 17人▽21~25日間 18人。

 小中学校で出席停止者が特に多かったのは、「7月13日」(147人)、「7月17日」(137人)、「7月20日」(133人)などで、6月15日以降はほぼ毎日100人以上と高い水準が続く。

 市立学校は今月1日から16日まで夏休み期間だが、再び全国的に感染者が増加していることを踏まえ、同市教委の担当者は「夏休み明けも、さらに増えるだろう」とみる。

 同市では出席停止となっている児童生徒には「学習保障」と「心のケア」の2本柱でケアに当たっている。

 学習保障については、各学校の学習計画に基づきオンライン学習ができる環境を整えたり、担任教諭が毎日、家庭訪問したり、定期的に電話連絡をして課題を出したりなど、学習支援を進めている。

 また心のケアについては、担任による電話連絡や家庭訪問のほか、週に1回程度、児童生徒と保護者が来校しての面談や、スクールソーシャルワーカーを活用したケアを実施している。

 同担当者は「学校での感染予防対策をしっかりして、保護者や児童生徒本人の心配を払拭(ふっしょく)したい」と話す。

 同調査は、市立小中高など全168校、児童生徒約10万3000人を対象に、出席状況を取りまとめた。

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