中止のインターハイ 群馬の高校生が動画で激励

中止のインターハイ 群馬の高校生が動画で激励
動画で全国の高校生にエールを送る推進委員会の生徒たち
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 新型コロナウイルスの影響で中止となった、夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)の支援に当たっていた群馬県の高校生たちが、「努力は絶対、無駄にはならない」などと、出場を目指していた全国の高校生を激励するメッセージ動画をつくった。「群馬県高校生活動推進委員会」に所属する県内79人の高校生で、県教委の全国高校総体推進室の協力を得て制作し、YouTubeの県公式チャンネル「tsulunos(ツルノス)」で8月18日から公開している。

 今夏のインターハイは8月18日に前橋市で総合開会式を行い、群馬県内でサッカー、レスリングなど5競技を実施する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により、4月26日に中止が決まった。広報活動や総合開会式で選手にエールを送るパフォーマンスなどの準備に取り組んでいた「群馬県高校生活動推進委員会」の生徒たちは、代わりにできることはないかと話し合い、インターハイに出る夢を絶たれた全国の高校生に、前を向いていこうとの思いを連ねたメッセージを送ることにした。

 動画は5分40秒。3年生を中心に、推進委員会で活動する生徒43人が逆境に負けない誓いを込めたメッセージを寄せた。前橋女子高3年の町山莉緒さんは「インターハイの総合開会式を迎えられず、本当に悔しい。しかし、マイナスの感情のまま何もしない方がもっと悔しいと思いました。マイナスの感情なんかに負けないでほしいと伝えたい」と、メッセージ動画の目的を説明。推進委員を務める各校の生徒が「今こそチームワークを大事に」「コロナに負けずに新しい目標に向かって進もう」「努力は絶対、無駄にならない」「今、むちゃくちゃつらいと思う。でも、みんなで乗り越えよう」などと、メッセージをつないだ。

 推進委員長を務める前橋高3年の高橋弘大さんは「今、僕たちが直面している困難は簡単に克服できるものではないかもしれません。しかし、決して諦めることなく、一人一人が新しい生活を確立して、一歩ずつ夢に近づこう」と呼び掛けた。

 また、推進委員の生徒たちは同県出身のバンド「back number」に「高校生への応援歌を作ってほしい」と、5月に手紙を送っていたが、これに共感した同バンドは応援歌「水平線」を作り、高校生のメッセージ動画公開に合わせて8月18日にミュージックビデオを公開して、生徒たちを喜ばせた。

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