東京都教委は6月2日、新たな教育委員として、新井紀子国立情報学研究所教授兼社会共有知研究センター長を任命することに、都議会が同意したと発表した。新井教授は2019年にビジネス書大賞を受賞した『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)の著者として知られ、子供たちの読解力を測定する「リーディングスキルテスト」の開発などに取り組んでいる。
都教委によると、新井教授は2月に委員を辞職した宮崎緑千葉商科大学教授の後任で、任期は6月15日から23年9月30日まで。都教委の担当者は人選の理由を「これからの情報社会に必要な子供の知力・学力に関して、専門である人工知能やビッグデータといった情報学の観点から、ご発言いただきたい」と話す。
新井教授は1997年に東京工業大学大学院情報理工学研究科で博士号(理学)を取得。2001年に国立情報学研究所情報学基礎研究系助教授に着任し、06年に国立情報学研究所情報社会相関研究系教授に。08年からは同研究所社会共有知研究センター長を兼任している。また、17年にはリーディングスキルテストの開発を行う「教育のための科学研究所」を設立し、代表理事・所長を務めている。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください