児童生徒の自殺が後を絶たず、夏休み明け前に増える傾向もあることから、不登校の子供や保護者向けに新聞を発行する「不登校新聞」編集長の石井志昴さんが8月19日、文科省で記者会見し、保護者などに向けた緊急アピールを公表した。
緊急アピールでは▽「学校へ行きたくない」という訴えは命に関わるSOSであると受け止める▽命を守るために「行きたくない」という訴えを見逃さない▽より多くの命を守るため「TALKの原則」に沿って対応する――の3点を求めた。
TALKの原則とは精神医療の現場で知られている対応で、①言葉に出して心配していることを伝える(Tell)②「死んでしまいたい」と思うことがあるか率直に尋ねる(Ask)③途中で遮らず、本人の絶望的な気持ちにじっくり耳を傾ける(Listen)④安全を確保する(Keep safe)――の頭文字から取った自殺予防対策の原則を指している。
石井さんはこうした対応をとった上で、「何に苦しんでいるかをしっかり受け止めて、学校に行かせるか行かせないかの二者択一でなく、危険な状態なら目を離さないなど安全の確保に努めてほしい」と呼び掛けた。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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