厚労省はこのほど、昨年度中に全国220カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は20万5029件に上り、過去最高だったと発表した。同省では、心理的虐待の相談対応件数や警察などからの通告が増加したことを要因として挙げている。
発表によると、2020年度中に、児童相談所が相談を受けて、援助方針会議の結果に基づき指導や措置を行う児童虐待相談対応件数は、前年度比で1万1249件増加。速報値ながら初めて20万件を超えた。同省が19年度と比べて児童虐待相談対応件数が増加した自治体からヒアリングを行ったところ、子どもの目の前で配偶者や家族に対して暴力行為を行う面前DVに関する警察からの通告が増加したという。
虐待相談を内容別に見ると▽身体的虐待 5万33件▽ネグレクト 3万1420件▽性的虐待 2251件▽心理的虐待 12万1325件――で、特に10万件を超えた心理的虐待の増加が目立った。
児童相談所に寄せられた虐待相談の経路は、警察が最も多く10万3619件で、次いで近隣知人の2万7641件、家族親戚の1万6763件だった。学校関係では、幼稚園が479件、学校が1万3643件、教育委員会が553件だった。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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