高校1、2年生1万2612人を対象にした大学受験についての意識調査がこのほど公表され、大学入学共通テストに向けて、6割以上の高校2年生が秋までに何らかの対策を始めていると回答した。調査を行ったのは、河合塾など。
調査対象者に、「大学入学共通テストへ向けて、何か始めている対策はあるか」と尋ねたところ、「まだ対策は始めていない」が42.8%で最多だった。次いで、「共通テストの模試やテストを受けている」(30.0%)、「塾や予備校の対策講座を受けている」(21.1%)、「自分で対策問題集や対策アプリに取り組んでいる」(19.8%)、「学校の対策講座を受けている」(10.0%)――など。
一方で高校2年生に限れば、対策を始めていないとの回答は37.4%に減少した。
また、コロナ禍を受けて検討が進むオンライン入試に関して感じることついても質問し、前年同時期に実施した同様の調査結果と比較した。
最も多かったのは(複数回答)、「遠く離れた試験会場に行く必要がないので便利だと思う」で51.8%(前年比1.6ポイント減)。他には、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けない安全・安心な入試だと思う」47.9%(同6.8ポイント増)、「受験日程を組みやすくなるので便利だと思う」33.1%(同4.0ポイント増)、「ICTの活用は当たり前なので特に違和感はない」26.5%(同4.6ポイント増)など、オンライン入試の利便性やICTの活用に肯定的な意見が微増する結果も読み取れた。
一方で、「不正防止など、試験の公平性などがどこまで保たれるかが不安だ」との回答は、前年度と比べ8.7ポイント減少したものの48.6%あった。「慣れ親しんでいる紙の試験のほうがいい」との回答も33.3%あり、前年とほぼ横ばいだった。
同調査は10月24日から11月3日にかけて、河合塾の「大学入学共通テストトライアル」にオンライン参加した生徒からインターネット経由で回答を集めた。前年の同時期に実施した調査も、同条件の対象者1万人から回答を集めている。