プール設備の老朽化により、埼玉県鴻巣市はこのほど、来年度から市内全中学校で保健体育における水泳の実技の授業を一律に廃止すると発表した。今後、水泳の授業は全て座学で実施する。
市教委によると、中学校での水泳の実技指導を廃止することにしたのは、老朽化が進むプール設備の維持管理が困難になったことが主な理由。市内にある民間のスポーツクラブで水泳の実技指導を実施することなども検討したが、移動に時間がかかるなどの課題から断念した。水泳部のある市立中学校もなく、中学校での水泳の実技廃止に関して市民などから特に反対意見は来ていないという。
今後、中学校の水泳は座学で行う方針で、市教委の担当者は「命の安全や水難事故の指導は継続していく。端末を活用して動画で学ぶなどの工夫も考えられる」と話している。
中学校「保健体育」の学習指導要領では、各体育分野の内容の取り扱いの中で「適切な水泳場の確保が困難な場合」は、水泳の実技指導を扱わないことができるとしているが、水泳の事故防止に関する心得は必ず取り上げるよう求めている。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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