高校生が企画 全国の高校生が開発したSDGs商品のマルシェ開催

高校生が企画 全国の高校生が開発したSDGs商品のマルシェ開催
【協賛企画】
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 全国の高校生が作ったSDGsの商品を集めたマルシェを開き、取り組みを知ってもらいたい――。岡山県立倉敷鷲羽高校(三村直子校長、生徒435人)のビジネス科が日本旅行の協力を得て、10月30日に岡山市内で「SDGsいちななまるしぇ」を開催する。同高校が全国25ほどの高校から約40商品を仕入れ、当日に販売する。7月下旬には、同マルシェに出展する大阪府立農芸高校(浦展諭校長、生徒585人)との打ち合わせがオンラインで行われ、農芸高校の生徒が商品開発の経緯やそこに込めた思いなどを倉敷鷲羽高校の生徒にプレゼン。同マルシェの開催に向けて、倉敷鷲羽高校の生徒と全国の高校生との取り組みが動き出した。

オンラインで打ち合わせをする倉敷鷲羽高校の生徒(画面下)と大阪府立農芸高校の生徒(画面右上)
オンラインで打ち合わせをする倉敷鷲羽高校の生徒(画面下)と大阪府立農芸高校の生徒(画面右上)

 倉敷鷲羽高校ビジネス科は、誰もがSDGsに貢献できるイベントを開催したいと考え、2022年2月に「サステナブル・ブランド国際会議2022横浜」の次世代育成プログラム「SB Student Ambassador」に参加。同校ビジネス科では地域と連携した商品開発などに取り組んでおり、それらがSDGsの課題解決につながるものだと実感。そこで、全国に多数ある高校生が開発した同様の商品を集め、多くの人に購入してもらえるマルシェを考え付き、「SDGsいちななまるしぇ」を提案、日本旅行がサポートする形で10月30日に岡山駅地下通路広場での開催が決定した。

 開催に向けて、同校ビジネス科の3年生62人で、全国の高校生が開発した商品を調べ、商品を仕入れる学校を選別。40ほどの商品が出展される予定となっている。例えば、佐賀県立唐津商業高校からは「松ゅらる」シリーズの佐賀の食材を使ったドレッシングや化粧水が、鳥取県立日野高校からは地元特産品の原木シイタケを活用した「しいたけパウンドケーキ」が、和歌山県立神島高校からは「梅あられ」などが出展される。

 先月下旬からは各校と同校ビジネス科との打ち合わせがスタート。第1弾として、「農芸レトルトシリーズ」の野菜カレーやカレーうどんの素を出展する大阪府立農芸高校との打ち合わせが、オンラインで行われた。

 農芸高校の生徒は、「このカレーは企業と連携して作っている。野菜カレーは、最近の健康志向を意識し、また宗教などを問わず誰でも食べられるものを作りたくて開発した。農芸高校で育てた野菜を使って、品種にもこだわっている」と商品をアピール。例えば、レトルトカレーが10分以上加熱されることを念頭に、煮崩れしにくいじゃがいもの品種にこだわり、野菜のゴロゴロとした食感を楽しんでもらえるよう工夫しているという。低農薬にもこだわり、環境にも配慮した商品となっている。

 また、辛味スパイスと風味スパイスが同封されており、一つのカレーで2種以上の味が楽しめることもポイント。「販売するときに、ぜひスパイスのことも伝えてほしい」とリクエストがあった。

 倉敷鷲羽高校の生徒は、農芸高校の生徒による商品説明を熱心にメモに取り、「事前に農芸高校の商品について調べていたが、直接、商品に対する思いを聞くことで、より売るときのアピールポイントが分かり、売りたい気持ちが高まった」と笑顔を見せた。

 今後も倉敷鷲羽高校は全国の高校と打ち合わせを重ねていく予定で、「自分たちが主催のマルシェは初めての経験。いろんな高校の商品を売るので、一つ一つの商品のポイントを把握して、お客さんにもきちんと説明できるようにしたい。一人一人が自覚を持って、絶対に成功させたい」と力を込めた。

 倉敷鷲羽高校の大池淳一教諭は「生徒たちは夏休み中も各校との打ち合わせをするなど、主体性を持って取り組んでいる。ビジネス科3年間の集大成になるよう、サポートしていきたい」と意気込みを語る。なお、開催に向けて仕入れや会場設営費などを募るクラウドファンディングも、8月いっぱい行われている。

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