こども家庭庁「最大限の力発揮を期待」 野田氏退任会見

こども家庭庁「最大限の力発揮を期待」 野田氏退任会見
退任会見する野田前こども政策担当相
【協賛企画】
広 告

 野田聖子前こども政策担当相は8月10日、臨時閣議後に退任会見し、こども家庭庁設立などに取り組んだ約10カ月間を振り返って、「子供の専一の役所を作るということをライフワークとしてきた。今後は多くの人たちの手に委ねて、こども家庭庁が子供はもとより、子供と一緒にいる私たち大人を幸せにする役所として、最大限の力を発揮してもらいたいと思っている」と述べた。

 会見で野田氏は「子供真ん中という新しい考え方を国家、政治、行政に押し出していく中で、多くの仲間に大変な苦労をかけたと思うが、しっかりとこども家庭庁という国民の目に見える形で器を作ったことをうれしく思う。ぜひとも次の方にはしっかりと大きく育てていただきたい」と新大臣への期待を語った。

 さらに「この国をむしばんでいる最大の有事は人口減少だ。その原因はやはり少子化であり、子供真ん中社会を掲げることは、傾きつつある日本の力をもう一度元気にしていく歴史の転換の大事業と信じている」と、子供を中心とした社会の実現の意義を強調。

 現在はこども家庭庁設立準備室が来年4月の発足を目指して、さまざま具体的な事業を進めているとした上で、「子供の意見の反映。ややもすると親任せになっていた就学前の子供たちの安全、安心、学び。必ずしも実の親から愛されないとか傷付けられた子供たちが、すぐに癒やしを得ることができる多様な居場所作り。そのようなことにしっかりと取り組み始めたので、立派に形にしてほしい」と同庁の果たす役割に期待した。

 課題となっている同庁の財源の問題に関しては、「やらなければならないリストはできているので、費用対効果も考えつつ、今までと違って子供に投資をするという新しいコンセプトで財源確保にチャレンジしてもらいたい」と、子供への投資の重要性を改めて述べた。

広 告
広 告