思春期特有の体の悩みに関する生徒の相談に乗れるようにするため、東京都教育委員会は9月30日、新たに産婦人科医を学校医として任用する「都立高校等における産婦人科医を活用したユースヘルスケア事業」を、一部の都立学校で開始すると発表した。養護教諭などと連携しながら、生理や心身の症状に関して、個別相談ができるようにする。
都立高校ではこれまで、内科医や耳鼻科医、眼科医が学校医として健康診断を行うのが基本だったが、同事業では新たに産婦人科医も学校医に任用し、思春期の体の悩みに特化して、正しい知識を伝えたり、相談に乗ったりすることを想定している。生徒や保護者、養護教諭をはじめとする教職員が、学校医に任用された産婦人科医に、生理に関することや腹痛・頭痛、だるさなどの心身の症状、外見の悩みやダイエットなどの相談を依頼することができる。
対面だけでなくオンラインの相談も可能だが、相談者、学校関係者、学校医の三者同席の相談が基本。相談に対する費用はかからないが、専門的な診療や薬の処方などが必要な場合は、医療機関への受診を案内する。
10月1日から都立の高校や特別支援学校計10校で実施しているが、都教委によると来年度以降の事業継続は未定だという。