ユネスコが10月5日を「世界教師の日」に制定していることにちなみ、東京都中野区の宝仙学園中学校・高等学校(富士晴英校長、中学校643人、高校779人)で10月5日、保護者が教員に向けて感謝の気持ちを伝えるセレモニーが行われ、フラワーアレンジメントと寄せ書きが送られた。保護者からの寄せ書きには「いつも子どもたちに寄り添ってくれてありがとうございます」「先生方のおかげでどの教科も楽しく学んでいるようです」など、教員への感謝の気持ちがあふれていた。
同校では6年前から教師の日のセレモニーを行っている。昨年度からは父母会が中心となって同セレモニーを企画・実施。この日はテスト期間中ということもあり、朝礼前の時間帯に父母会の代表メンバーがフラワーアレンジメントと、保護者からオンラインで集めた寄せ書きを職員室で教員に手渡した。
父母会の寺町聖恵さんは「コロナ禍で昨年度にオンライン授業になった際も、子どもは『早く学校に行きたい』と言っていた。毎日楽しく学校に通えているのは先生方のおかげ」と実感を込めて語る。また、松林真幸さんは「いつも先生方が子どもたちを一人一人よく見てくれていると感じる。行事についても柔軟に対応して下さり、日々忙しい中、頭が下がる思いだ」と感謝していた。
父母会からの花と寄せ書きを受け取った中学1年生を担任する松苗裕一教諭は「いつも広報誌や行事をサポートしてくださってありがたい」と保護者への感謝を述べた。同校では今年度は行事なども感染対策を取りながら実施できており、「今の中1は小学校で宿泊学習などができなかった子も多い。先日行われた2泊3日の林間学校では、本当に楽しそうだった」と子どもたちの様子を振り返っていた。
中学3年生を担任する金子洋花教諭は「コロナ禍で中学生活を送ってきた3年生だが、どんどん自分たちで考えて、自分たちでできることが増えてきている。行事を通して下級生を引っ張る姿にも頼もしさを感じている」と生徒の成長に目を細める。また、保護者に対して「いつもさまざまな企画をしてくださることで、私たち教員のやりがいにもつながっている。保護者のサポートのおかげで、教員は伸び伸びとやらせてもらっている」と感謝の気持ちを伝えていた。
主催の(一社)「教師の日」普及委員会では、教師の日に合わせて、子どもから教員に感謝の言葉を伝えたり、寄せ書きや手紙を渡したりする活動を奨励している。