産休・育休代替教員を事前配置しやすく 文科省、加配活用で

産休・育休代替教員を事前配置しやすく 文科省、加配活用で
iStock.com/kazuma seki
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 各地で教員不足が課題となる中、文科省は11月1日、年度途中で産休・育休に入る教員の代替教員(臨時的任用教員)について、人材を確保しやすい年度当初に前倒しで配置する場合、少人数指導などの加配分を柔軟に活用できるようにする措置を来年度から実施するとして、都道府県・政令市教委に向けて事務連絡を発出した。

 本来、代替教員が配置されるのは、実際に産休・育休に入る時点以降だが、近年の教員不足により、年度途中では臨時的任用教員が確保しづらい状況がある。そのため、来年5月から7月までの間に産休・育休に入る教員がいる場合は、現行の加配制度を活用し、4月から代替教員を任用できる運用とする。「5月から7月まで」としているのは、前年度末までに産休・育休に入ることがほぼ確実に把握できる時期を踏まえたもの。

 対象となる校種は小・中学校(義務教育学校、中等教育学校前期課程を含む)、特別支援学校(小・中学部)で、活用できる加配は指導方法工夫改善加配(少人数指導、T・T)、児童生徒支援加配(生徒指導等)、特別支援教育加配(特別支援学校のセンター的機能強化)。産休・育休に入るまでの期間、前倒しで任用した代替教員は、少人数指導や生徒指導など加配の目的に沿った指導を行う必要がある。

 

 具体的には、【図表】のように①代替教員に加配をあてる場合②産休・育休予定教員に加配をあてる場合――の2パターンが想定されている。①では、担任が産休・育休に入るまで、代替教員が少人数指導の加配として配置される。②では、産休・育休を取得する予定の教員が年度当初から少人数指導の加配として配置され、代替教員が4月から通年で担任を受け持つが、年度途中で発令を切り替える。

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