教育者100人、実践のコツを1分間プレゼンで共有

教育者100人、実践のコツを1分間プレゼンで共有
教員や学生など100人の教育者が1分間のプレゼンを展開した
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 100人の教育者が、学校や授業を改善した取り組みを1分間でプレゼンテーション--。AI時代に必要とされる創造的な授業を生み出そうと活動する共創教育コミュニティ「こくり」が主催する「教育100人TALKS」が11月5日、オンラインで開催された。Google認定教育者や、Microsoft認定教育イノベーター、教育活動をしている学生、ロイロ認定ティーチャーなど、100人が10のジャンルに分かれて、学校や授業を改善した取り組みについて1分間に限定したプレゼンを繰り広げた。事前の申し込みは450人を超え、発表者の交流会では、プレゼン内容について深掘りした意見交換が行われた。

 Microsoft認定教育イノベーターの東京都武蔵野市立桜野小学校・鍔田マリ教諭は特別支援教室でICTを活用した協働的な学びと自己肯定感を高める取り組みについて紹介。子どもたちが大好きなマインクラフトを活用し、グループで一つのテーマで作成してもらうことで、他者に興味がない子も自然と会話が増えているという。また、他者に自分の考えを分かってもらうために、どうすれば伝わるのかを考えながら話す様子も見られている。さらに、親子でマインクラフトに取り組んでもらい、自尊感情を高める活動も行っていることを報告した。

 その後の交流会で、鍔田教諭は「自分自身はもともとICTが苦手。ただ、子どもに与えると自分たちでこうやりたいとか、主体的になるのが魅力だと思っている」と話し、日々、子どもたちと共に授業を進めていると説明。特別支援教育において意識していることについて、「将来、子どもたちが社会に出たときに、その子がどのようにICTを活用して自分の困り感を解消していけるのかを考えている」と述べた。

 先進的なICT活用の実践について紹介した「ICT夢コンテスト」受賞者の交流会では、授業での実践を考えていくときのポイントについて参加者から質問が出た。

 茨城県つくば市立手代木中学校の大坪聡子教諭は「子どものああしたい、こうしたい、という願いをどう実現させてあげられるかを考えている。自分がSNSなどでつながっている人から情報や取り組みのヒントを得たりしている」と答えた。

 一方、東京都東大和市立第二中学校の高田裕行教諭は「誰かがやっている実践のいいところは、どんどんまねしていくというのが自分のスタイル」と説明。さらに、新たな取り組みをする際に、管理職などへの理解を得るためのコツを聞かれ、「例えば新しいアプリなどは、管理職にも一緒にやってもらって、どういうものかを分かっていただくようにしている。また、こういう取り組みをすでにやっている学校や教員がいるということも伝えている」と話した。

 主催する「こくり」では、このイベントについて「発表時間を『1分』にすることにより、多くの実践を共有する機会にし、発表ジャンルをつくることによって自分の興味のある実践をしている人に出会える『プレゼン交流会』を目指している」と説明。次回は、来年の3月26日に都内で大規模な授業イベントを開催予定で、詳細については年内に告知する。

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