東工大が「女子枠」を導入 総合型・学校推薦型選抜で

東工大が「女子枠」を導入 総合型・学校推薦型選抜で
iStock.com/Olga Cherniak
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 ダイバーシティやインクルージョンを推進するため、東京工業大学は11月10日、2024年4月入学の学士課程入試で、総合型選抜と学校推薦型選抜で女性を対象とした「女子枠」を導入すると発表した。同学では「女子枠」の創設によって、一般選抜などでの合格者と合わせて女子学生の比率が2割を超えるとみている。

 同学では24年4月入学者の入試から総合型選抜・学校推薦型選抜の募集人員を増やす方針としており、総合型選抜・学校推薦型選抜では一般枠と「女子枠」が設けられることになる。一般枠と「女子枠」は評価の観点や選抜方法が異なる。女性志願者は一般枠と「女子枠」の併願も可能。併願して両方の枠で合格した場合は、女子枠での合格として扱う。

 「女子枠」はまず、24年4月入学者の入試において▽物質理工学院▽情報理工学院▽生命理工学院▽環境・社会理工学院――で開始し、58人の枠を設ける。25年4月入学者の入試では、残りの理学院と工学院でも85人の枠を設け、「女子枠」は最終的に143人となる。これは、一般枠の84人よりも多い。

 文科省によると、国立大学・学部で女性に限定した入試枠をすでに設けているか、今後設ける予定としているところはいくつか把握しているものの、いずれも10人前後の募集が多いという。

 日本では、理工系高等教育機関で学ぶ女子学生の割合が世界的に見ても低く、同学でも今年5月1日時点の女子学生の比率は13%ほどにすぎない。全学院で実施されると、学士課程1年生の募集人員のうち14%ほどが「女子枠」となり、一般選抜の合格者と合わせて全ての学院で女子学生比率が20%を超えるとみている。

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