小学生のうち4人に1人以上は便秘の疑いのあることがこのほど、NPO法人の日本トイレ研究所の調査で分かった。1週間のうち排便のあった日数が2日以下であったり、硬い便が2回以上出ていたりといった、便秘の疑いがある小学生の割合はここ数年で微増傾向にある。朝食を毎日食べている子どもの方が、「排便のあった日数が2日以下」の割合はそうでない子どもと比べて低いなど、規則正しい生活習慣が影響している可能性が示された。
調査は全国の小中学校の協力の下、2023年10月から11月のうちの7日間に実施。排便の有無と便の形状の記録を子どもたちに付けてもらった。小学生は112校の1万2307サンプル、中学生は12校の1258サンプルを分析。結果は同年12月25日に公表された。
小学生では、7日間のうち、毎日排便があったのは38.5%だった。その半面で「排便のあった日数が2日以下」だったのは9.0%を占め、21年(8.0%)、22年(8.6%)とほぼ横ばいだった。同様に「ころころ」や「ごつごつ」などの「硬い便が2回以上」だったのは17.8%で、21年(14.6%)、22年(16.6%)とやや増加している。この「排便のあった日数が2日以下」と「硬い便が2回以上」のどちらかまたは両方に該当している場合に便秘が疑われるとされ、その割合は26.3%で、21年(22.1%)や22年(24.7%)と、微増傾向になっていた。
中学生では、7日間のうち、毎日排便があったのは48.9%だった。「排便のあった日数が2日以下」は8.7%、「硬い便が2回以上」は9.2%だった。「排便のあった日数が2日以下」と「硬い便が2回以上」のどちらかまたは両方に該当して便秘が疑われるのは17.6%だった。
毎日排便があった割合を男女別でみると、小学生では男子が43.0%なのに対し女子は34.4%、中学生では男子が57.1%なのに対し女子が41.3%と、男子の方が高かった。
朝食を取った日数を7日と6日以下に分けて、排便日数が「0~2日」だった割合を比較すると、小学生では「排便のあった日数が2日以下」だったのは朝食6日以下の場合13.4%で、朝食7日の場合に比べ5.0ポイント高かった。同様に中学生も、「排便のあった日数が2日以下」だったのは朝食6日以下の場合12.7%で、朝食7日と比べ4.8ポイント高かった。