東京都教委は1月12日、昨年11月に実施した中学校英語スピーキングテストの結果について、同日開かれた第1回定例会で報告した。受験者全体の平均スコアは60.7で、昨年度のプレテスト(53.7)より7.0ポイント上昇した。同日、受験した生徒に対して段階別評価とスコアが、都内公立中には受験者の成績一覧表やスコアの平均・段階別評価の度数分布が通知された。
都教委の報告によると、受験者数は6万9529人。スコアの分布は▽100~80(段階別評価A)が16.8%▽79~65(同B)が25.8%▽64~50(同C)が31.6%▽49~35(同D)が16.9%▽34~1(同E)が8.1%▽0(同F)が0.8%――で、プレテストと比べ段階別評価A~Cの割合がそれぞれ上昇し、D~Fはそれぞれ減少した。
昨年12月に実施した予備日の成績は、今月26日から通知予定。また、当日録音した回答音声データの開示の請求に関する手続きについては、「今年3月以降の実施に向けて日程と方法を調整中」としている。都の担当者は「11月と12月の実施分全体を合わせた、詳細な分析についても後日、報告したい」と述べた。
定例会では、不受験者の仮の結果を英語学力検査の得点から推定することの妥当性について委員から質問が上がった。都の担当者は「多様な生徒が取り組む入試において、可能な限り意欲ある生徒を受け入れるという意味では、必要な措置だ。スピーキングテストの点数がない生徒に対し、どのようにそれに相当する点数を算出するかという方法を考えた時に、与えられた入試材料の中から、最も参考になる数値を利用して算出する方法が、最も合理的で最善の方策だと考えている」と強調した。