都教委、2棟目の体験型英語学習施設 海外渡航シーンを再現

都教委、2棟目の体験型英語学習施設 海外渡航シーンを再現
薬局の販売員にふんしたスタッフを相手に、英語で症状を伝えるミッションに挑む生徒
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 東京都教委は1月16日、立川市に作った都内2棟目となる新たな体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY GREEN SPRINGS」をオープンさせた。小中学生を対象とし、海外渡航で英語を使う場面を疑似体験したり、多摩地域の自然などをテーマとした学習に英語で取り組んだりできるプログラムを提供する。同日行われた式典では、小池百合子都知事が「子供たちにはこの施設での体験を通じて、自分の可能性に気付いて意欲を向上させ、自信を持ってグローバル社会で活躍してもらいたい」とあいさつした。

オープニングの記念式典に登壇した小池都知事(右から3番目)と浜佳葉子教育長(右から2番目)
オープニングの記念式典に登壇した小池都知事(右から3番目)と浜佳葉子教育長(右から2番目)

 都教委は2018年、学研など5社と共に、江東区青海に初の体験型英語学習施設を作った。直近では67カ国・335人の外国人スタッフがおり、22年度は約1350校、13万人の予約があったという。今回、新設された2棟目の施設は、多摩地方などからもアクセスしやすい立地とし、東京都以外の児童生徒が修学旅行などで利用することもできる。

 対象となる学年は小4~中学生が目安だが、高校生以上も利用可。児童生徒8人に対し1人の講師がサポートにつき、半日または1日のプログラムを体験できる。プログラムは▽海外渡航を疑似体験しながらシチュエーション別の英会話に取り組むもの▽多摩地域の自然や環境、SDGsなどをテーマとした協働学習・探究学習に英語で取り組むもの――の2種類。

 新たな施設の特徴は、プロジェクションマッピングを活用して、空港やレストラン、ホテル、店舗など、さまざまな海外旅行シーンを再現していること。子供たちは「この商品を買おう」などのミッションをクリアするべく、英語を話すスタッフとの会話に挑戦する。「スタッフは子供たちのレベルに合わせた発話を引き出すための研修を受けている。多くの子供たちに達成感を味わってもらいたい」(㈱TOKYO GLOBAL GATEWAYの安田修・TGG GREEN SPRINGS運営室長)という。

 16日には昭島市立昭和中学校の2年生105人が参加。薬局を模した空間で、自身の症状を伝えるミッションなどに挑んだ。その様子を視察した小池都知事は「まだまだ戸惑いながらではあるが、一生懸命に自分で答えようとしている。そうした積み重ねで楽しく、『自分の英語が通じるのだ』ということを体験してもらえれば。世界ではこれからますます、個人でも組織でも国でも、それぞれの意見を述べていかないと、存在が認められないというのが現実。子供たちが英語に自由に触れ、使えるという学びを進めていくことは極めて重要だ」と語った。

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