子どもたちに日本の農業や農村の魅力を知ってもらおうと、農水省はこのほど、農村の役割を解説した学習漫画『ミーとトラの大冒険 日本の農業と伝統文化』を制作した。合わせて、農業遺産や田んぼの持つ機能を説明した動画教材も配信を開始した。
同省の担当者によると、農業遺産などに特化して子ども向けにこうしたコンテンツを制作したのは今回が初めて。
今回制作された学習漫画『ミーとトラの大冒険 日本の農業と伝統文化』は小学4年生以上を対象としており、好奇心旺盛なネコの「トラ」がタイムスリップし、そこで出合った生き物から、農業や農村の魅力を教えてもらうストーリーで、各ページの欄外では関連する豆知識も紹介。より詳しい内容をまとめた保護者向け解説資料も付いている。
『ニッポンの農業遺産』と『のぞいてみよう!田んぼの世界』の2種類がある動画教材はそれぞれ約10分で構成されている。『ニッポンの農業遺産』は、風の妖精「フーちゃん」と一緒に全国各地の農業遺産を巡りながら、文化としての農業遺産について学ぶ。『のぞいてみよう!田んぼの世界』では、田植えから稲刈り、精米までの米づくりの過程を知るだけでなく、多様な生物が育っている側面や治水に役立っていることなど、田んぼが持つさまざまな機能を知ることができる。
学習漫画、動画教材は同省補助事業の実施主体であるNHKエデュケーショナルのホームページで確認できる。学習漫画を紙媒体で10部以上配布する場合は、同省ホームページの申込フォームで3月10日まで、先着100人程度の送付希望を受け付けている。