自民文科部会「国がしっかり方針を」 卒業式のマスク着用巡り

自民文科部会「国がしっかり方針を」 卒業式のマスク着用巡り
卒業式のマスク着用が議論された自民党文部科学部会
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 自民党文部科学部会は2月8日、卒業式のマスク着用について議論を行い、現在対応を検討している文科省の担当者と意見の共有を行った。議員からは、地方の裁量に任せるのではなく、国としての方針を明確に決めるべきだという意見や、学校教育の重要な一場面である卒業式で、マスクの着用を義務化しないでほしいといった要望があったという。

 会合後に取材に応じた中村裕之部会長によれば、出席した議員は「各地方の裁量に任せると混乱のもとになるので、しっかり国としての方針を決めて、全国に通知すべきだ」という意見で一致したという。ただ「マスクを外さない方がよいという意見はなかった」とした。会合には文科省の担当者も同席し、出席議員の意見を共有した。

 中村部会長は他にも、「医学的・科学的なエビデンスに基づいて判断することになるだろうが、卒業式というのは学校教育の重要な一場面なので、できればマスク着用の義務化をしないようお願いしたい」と要望する声や、「もう(卒業式の)準備を始めているから、とにかく速やかに政府の決定をしてほしい」という意見があったことを説明した。

 現行の衛生管理マニュアルでは、卒業式をはじめとする儀式的行事の基本的な感染対策として「参加者への手洗いやマスクの着用を含む咳エチケットの推奨など」を挙げている。新型コロナウイルスの5類移行を決めた1月27日の政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部」では、「個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本として検討する」とされていた。

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