NPO法人School Voice Project は、子どもも大人も居心地のよい学校づくりを進めるため、Yogibo(ヨギボー)の協賛を受け、現場と連携した試行実験や情報発信を行う「学校の居心地プロジェクト」を展開。このほど 、その一環として、「#学校にYogiboを置いたら」という実証実験を行うことを発表し、その協力校の公募を開始した。今後は公募の中から5校を選び、さまざまな場所(教室、職員室、廊下、図書室、保健室、相談室など)にYogiboを設置し、子どもたちや教員たちの心や学び、関係性にどんな影響を与えるのかを探るとしている。
同NPOでは昨年8月に教職員へのウェブアンケートサイトで、学校の居心地について教職員からの声を集めた。その結果、子どもたちが過ごす教室などの空間については「とても居心地が良いと思う」「まあ居心地が良いと思う」と肯定的な回答が約半数を占めたが、職員室など教職員が過ごす空間については肯定的な回答が約3割と低かった。
同NPOの武田緑理事は「アンケートの自由回答では『居心地という観点で、学校について考えたこともなかった』という意見が複数あった。まずは大人が過ごしやすさや学びやすさという視点を持つことが重要だと思う」と話す。また、他の理事からは「学校にやわらかいものがないのは、リラックスするなというメッセージになっている。子どもたちが自分の席しか座る場所がないのは、子どもの権利の観点からしても問題があるのではないか」といった意見も出ているという。
武田理事は「先生たちも肩に力が入った状態で、緊張して仕事をしていることも多いのではないか。大人がその人らしい状態で子どもの前にいるときに1番、教育効果が出ると私は思っている。だからこそ、大人の居心地もとても大事で、大人も子どもも自分らしくいられる学校づくりに、このプロジェクトをつなげていきたい。ウェルビーイングな学校づくりを、環境整備の視点でも推進することができたら」と思いを述べた。
今回の実証実験は、公募の中から5校を選び、その学校の教室や職員室、廊下、図書室、保健室など、さまざまな場所にYogiboを設置することで、子どもたちと教員たちの心や学び、関係性にどのような影響を与えるのかを探っていく。検証結果については同NPOが運営するウェブメディアなどで発信予定としており、検証結果の報告も含めた「学校の居心地」をテーマとしたイベントも開催していく。
応募条件は、学校教育法第一条に位置付く制度内の学校であること。ただし、幼稚園、大学は除くとしている。ウェブアンケートサイト「フキダシ」に登録後、アンケートに回答する形で応募ができる。締め切りは3月26日。詳細はウェブメディア「メガホン」から確認できる。