2021年度に大学間交流協定などで海外に留学した日本人学生の数が1万999人と、新型コロナウイルスの感染拡大で激減した20年度から持ち直し、増加に転じたことが3月7日、日本学生支援機構の調べで分かった。ただ、10万人を超えていたコロナ前の水準にはほど遠い。また22年5月1日時点の外国人留学生の数は23万1146人(前年度比4.7%減)と、3年連続で減少した。
日本の大学などが把握している、大学間交流協定に基づく日本人留学者の数は、コロナ前の19年度には10万7346人だったが、20年度には感染拡大を受けて1487人まで激減。21年度には、大学などの派遣留学プログラムの再開などを受け、留学者数は6倍以上に増えたが、コロナ前の水準には遠く及ばない結果となった。
日本人留学生数の多い国は、米国 3603人(対前年度比3363人増)、韓国 1209人(同944人増)、カナダ 1189人(同1000人増)、英国 862人(同773人増)、フランス 531人(同498人増)など。
外国人留学生について見ると、22年5月1日に在籍していた23万1146人のうち、8.5%に当たる1万9552人は、入学に必要な手続きなどは完了していたものの、日本の入国制限によりやむなく海外現地でオンライン授業などを受講していた。同年3月以降、水際対策の段階的な緩和により、大学などの交換留学プログラムや日本語教育機関の留学生は増加に転じたが、国内機関からの進学が多い正規課程の減少分を補うまでには至らず、全体として1万1298人(4.7%)の減少となった。
外国人留学生数の多い国は、中国 10万3882人(対前年度比1万373人減)、ベトナム3万7405人(同1万2064人減)、ネパール 2万4257人(同5432人増)、韓国 1万3701人(同546人減)、インドネシア 5763人(同29人減)など。