不登校対策推進本部が初会合 夏めどに中長期的な見通し示す

不登校対策推進本部が初会合 夏めどに中長期的な見通し示す
「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策推進本部」の初会合であいさつする永岡文科相
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 文科省が3月末に公表した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策『COCOLOプラン』」を受けて設置された不登校対策推進本部(本部長:永岡桂子文科相)が4月13日、初会合を開いた。同本部は文科省・こども家庭庁の幹部で構成され、同プランで示された取り組みの進捗(しんちょく)状況を管理するとともに、不断の改善を図るとしており、次回、夏ごろをめどに進捗状況や、同プランに基づく中長期的な取り組みの見通しを取りまとめる。

 「COCOLOプラン」では、多様な学びにつながるための受け皿の整備、不登校になる前の支援、学校の風土や雰囲気の把握と学校運営の改善などの取り組みをまとめた。同時に、不登校特例校の設置や校内教育支援センターの設置、教室外の学習の適切な評価など、速やかな推進が重要なものについて、全国の教育委員会に通知した。今月5日には永岡文科相がこども家庭庁を訪れ、小倉将信こども政策担当相と、不登校対策で連携を強化していく方針を確認した。

 13日の初会合では、永岡文科相が「運用改善などで速やかに取り組んでいただきたいことについては、すでに通知で各学校設置者に取り組みを要請しているところだが、不登校対策が中長期な取り組みを要するものも多くて、その進捗状況を管理するとともに、取り組みの不断の改善を図るために、こども家庭庁の渡辺(由美子)長官も含めた関係部局にお集まりいただいた」と説明。夏ごろをめどに「COCOLOプラン」の進捗状況や、それに基づく中長期的な取り組みの見通しをまとめるよう要請した。

 また、会合に出席したこども家庭庁の渡辺長官は「こども家庭庁においては子供の育ちを支援し、また子育て支援をするという観点から、さまざまな取り組みを進めていくが、文科省とこども家庭庁、それぞれの専門性を発揮しながらより一層の連携を強化し、これから子供が安心して学べる社会の実現に向けて取り組んでいきたい」とあいさつした。

 会合後に教育新聞の取材に応じた文科省の担当官によれば、会合の中では、各担当課が速やかに進める具体的な施策について、決意表明のような形で報告した。中長期的な取り組み、とりわけ予算の拡充が必要となるものについては、各担当課で夏までに整理する方向性が確認されたという。

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