LGBTQのカミングアウトや相談受けた 中高生の1割程度

LGBTQのカミングアウトや相談受けた 中高生の1割程度
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 中高生の1割程度が、友人や周囲の人からLGBTQであるとカミングアウトされたり、LGBTQや性の在り方で相談を受けたりした経験があると回答していたことが4月24日、学校現場でのLGBTQの理解に向けた教育を行っているNPO法人ReBitの調査で浮かび上がった。教員に対する調査でも、4人に1人以上は、児童生徒からカミングアウトやLGBTQに関わる相談を受けた経験があるものの、そのうち多くの教員が、適切に対応・支援ができたか自信がないと答えていた。

 2022年6月1日~23年3月31日に、ReBitが出張授業を実施した学校などでアンケートを行った。小学校高学年から大学生までの1万2162人、教員1515人の回答を分析した。

 児童生徒へのアンケートでは、LGBTQや性的マイノリティーという言葉を知らなかったと答えた割合は▽小学校高学年 63.1%▽中学生 41.6%▽高校生 14.4%――で、年代が上がるごとに割合が下がっている。

 友人や周囲の人から、LGBTQであるとカミングアウトを受けたり、LGBTQや性の在り方に関して相談されたりした経験があると答えた割合は、小学校高学年で4.4%、中学生で8.8%、高校生で10.9%で、小学生でもクラスに1人程度、中学生ではクラスで2~3人程度いることになる。一方で、いずれの年代も8割以上がLGBTQについて相談できる場所や人を「知らない」と答えていた。

 教職員へのアンケートでは、LGBTQについて授業で教えた経験のある教員の割合は36.0%で、校種別にみると▽小学校 31.0%▽中学校 45.1%▽高校 29.7%▽特別支援学校 18.2%――だった。

 児童生徒からのカミングアウトや、LGBTQに関わる相談を受けたと答えた教員は26.1%を占めた。そうしたカミングアウトや相談に対して「適切に対応・支援できたと思う」は18.6%なのに対し、「対応・支援したが、適切だったかどうか自信がない」は75.3%だった。

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