「こどもまんなか」を知るイベント開催 応援サポーターも開始へ

「こどもまんなか」を知るイベント開催 応援サポーターも開始へ
お笑い芸人の「こどもまんなかネタ」に盛り上がるこどもたち
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 「こどもの日」を前に「こどもまんなか」の社会づくりについて、当事者であるこどもたちに楽しく知ってもらおうと、こども家庭庁は5月2日、小倉将信こども政策担当相やお笑い芸人らがこどもたちと語り合うイベントを開催した。イベントの最後には小倉担当相から、こどもまんなか社会の実現に賛同する個人や団体が、それぞれのアクションを発信する「こどもまんなか応援サポーター」をスタートすることが発表され、小倉担当相は「どういう行動をしたらこどもや子育て当事者が安心してくれるか、考えた上で行動してもらえるようなサポーターが増えたら」と期待を寄せた。

 イベントでは、こどものゲストとして、タレントの鈴木夢さん、誉(ほま)さん姉妹も出席。こどもたちに人気のお笑い芸人「おばたのお兄さん」や「すゑひろがりず」が、こどもたちに身近な遊びを取り入れた「こどもまんなかネタ」を披露した。

 参加したこどもたちと、小倉担当相やゲストが「こどもまんなか」についてやり取りするコーナーでは、高校1年生の生徒が「いじめやSNSのトラブルについて、アンケートなどが学校で実施されることがあるが、私は先生に心配されたくないので本音を言いづらいと感じている。私自身だけでなく周りの人からも同じような意見を聞いたことがある。そういう人たちの本音をどうしたら引き出せるか」と質問。小倉担当相は従来の政府の取り組みを紹介しながら「これまで、学校と教育委員会を中心にいじめの問題を解決しようとしてきた。学校には加害者と被害者が両方いるので、学校や担任の先生だと十分に解決できないいじめの問題も多い。そういった中で、こども家庭庁は自治体やいろんな専門家を巻き込んで、学校以外でしっかりといじめの問題を解決して、大ごとになるのを防ぐような取り組みもやりたいと考えている」と、こども家庭庁としてのいじめ対策について説明した。

 また、オンラインで参加していた小学4年生の児童は「入学式、遠足、運動会、おしゃべりしながらの給食、コロナで我慢ばかりだ。僕はみんなと楽しく話したいのに、静かにしないと先生に怒られる。僕たちの未来に楽しいことは期待できるのか。僕は何を頑張れば、楽しい未来が来るのか」と訴えた。小倉担当相は「8日から新型コロナウイルスの扱いも変わるので、ぜひ失われたものを取り戻せるように、いろんな行事を楽しんでほしい。将来に希望が持てるようにというのは、われわれに対する非常に大きなメッセージだと思う。皆さんが考えている夢を達成できたときに、ちゃんと家族を持って、こどもを持って、生活が苦しくなくやっていけるような明るい将来を、皆さんに描いていただきたい。そこは政治家、政府として経済をしっかりやっていきたい」と、こども政策は経済対策も重要だとの認識を示した。

 イベントの最後には、小倉担当相から「こどもまんなか応援サポーター」の取り組みを始めることについての発表があり、プロ野球選手で、今年のワールド・ベースボール・クラシックに出場した村上宗隆選手や、サッカー日本女子代表で、この春にこどもを出産したばかりの丸山桂里奈さんらが、賛同のビデオメッセージを寄せた。

 「こどもまんなか応援サポーター」の社会的認知度を上げていくため、こども家庭庁では夏ごろをめどに「こどもまんなかマーク」をこどもたちを含めた投票で決めたり、実際に賛同した人・団体が実践したアクションについて、SNSなどでハッシュタグ「#こどもまんなかやってみた」を付けて広めたりしていく方針。小倉担当相は「究極的に言えば(国民)全員にサポーターになってもらいたい。なり方も重要で、どういう行動をしたらこどもや子育て当事者が安心してくれるか、考えた上で行動してもらえるようなサポーターが増えたらいいなと思う」と、個人や団体の参加を促した。

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